2020年9月30日水曜日

てしごと 

 てしごと おんな職人日乗 あさのあつこ

春雀二羽 澤田瞳子  鷹ヶ峰御薬園 藤林匡の義理妹・元岡真葛。鍼医の師匠の息子・御殿医御薗家七代目・常言と弟・別家を建てた常懿の仲の悪い兄弟の確執をほぐす。祖父の隠れた娘の登場。

藍の襷 志川節子  大隅国曽於郡福山郷 沙奈17才。三斗甕に春と秋に十八甕ずつ仕込む。麹名人の父を亡くし、受け継いだ母も亡くなる。沙奈が受け継ぐ。好きになった人は薬売りに化けた他国の密偵だった。幼なじみのきよの次兄・基次郎(船の水夫)が養子に来る。

掌中の天 奥山景布子  伊勢神宮の鳥居前の茶屋の娘・りん。付き合っていた和菓子屋の職人・信吾は帰るまで待っててと言って京へ行く。りんは根付職人の弟子になる。桑名の殿様に作った根付を見てもらい先行き楽しみと言ってもらった。信五が帰ってきた。

姉妹茶屋 西條奈加  秩父観音札所参り、三十四番水潜寺の近く、しまい茶屋で働く、姉・蕗と妹・亥。蕎麦打ち職人の蕗の許嫁・江吉は金をかせぐために江戸へ行っている。帰ってきたら一緒になる予定だ。江吉が江戸で盗賊になり上前をはねたと追ってが来ている。帰ってきた江吉は捕まるが、名を使われたことが分かる。亥も蕎麦打ち覚えようかなと思う。

浮かれ蝶 小松エメル  半年前、名主の娘・千代9才が行方不明になった。口寄せ巫女は千代は死んだという。村人も信じた頃、若者が話を聞き、名主の娘への虐待のため娘を逃したことを見抜いた。

おもみいたします あさのあつこ  松田屋喜平、小さな蠟燭問屋を大店にした。再婚相手に毒をもられているような気がする。そんな時もみ治療を受けた。後悔や辛抱や我慢や残り物が懲り固まっていると言われ、昔を思い返す。

2020年9月28日月曜日

新酔いどれ小籐次〈十七〉〈十八〉 

新酔いどれ小籐次〈十七〉 〈十八〉 鼠異聞上下 佐伯泰英 

 小籐次は謎の青年から名刀・正宗の懐剣の研ぎを頼まれる。

 久慈屋が高尾山薬王院へ紙を収める旅に、小籐次と息子・駿太郎が行くことになった。それを知った駿太郎の道場仲間六人と祥次郎の兄・見習い与力・岩代壮吾も一緒に行くことになった。

 府中宿で久慈屋の荷が襲われ、壮吾と駿太郎、国三が対処した。荷の中に七百両があることが、飛脚問屋から同心・木津に知らされ、次男・留吉に伝わったと思われる。留吉は押し込み強盗の一味に話し、荷を襲った。留吉は壮吾に斬られたが、木津留吉であることを隠された。 父親は長男に介錯され切腹、病死とされ、長男も切腹しようとしたが、止められ同心を続けることを許された。

 薬王院では、先代の貫首の隠し子の息子・壱行僧が、現貫首・雲郭に貫首を辞し、壱行を新貫首に推挙するよう書き付けを書けと迫っていた。小籐次は懐剣を壱行に盗まれ、江戸に帰る良う迫られる。小籐次は江戸に帰るよう見せかけ、高尾山の裏道を通り戻ってくる。壮吾と駿太郎の活躍で無事紙は薬王院へ届けられる。

 小籐次が刀を研いでいる間に、少年たちは壱行の父親に雇わればらばらに散った者たちが村の者に悪さしている事件を片づける。

2020年9月26日土曜日

居酒屋ぜんや⑥

 居酒屋ぜんや⑥ あったかけんちん汁 坂井希久子

 草間重蔵が近江屋に命令され、死んだ善助の死体を川に流したことを自白した。

ぜんやの常連たちは近江屋に罠を仕掛け、善助の死について自白をさせる。妙の父は田沼と繋がっていた。反田沼派の松平越中守は娘の妙を気にした。善助は近江屋が田沼にも越中守にも賂を送っていたことを知っていた。善助が殺された理由だった。善助は裏帳簿を持っていた。

 妙は近江屋に、越中守に美味しいものを食べる集まりだと言ってくれ。月に一度料理を食べに来ること。と言い渡す。

 林只次郎の父親が隠居すると言う。只次郎がいる離れ屋を使うので、只次郎は養子先を見つけると言い渡される。只次郎は家を出て、草間重蔵と一緒に住んだ。重蔵を見張るつもりがあった。鴬はぜんやの二階で飼っている。

2020年9月25日金曜日

居酒屋ぜんや⑤

居酒屋ぜんや⑤ つるつる鮎そうめん 坂井希久子 

 林只次郎は甥・乙松の病状を妙に話す。妙は夏風邪だという医者を変えるよう言われ、西瓜糖を貰う。乙松は瘧で苦い薬を飲むために西瓜糖を舐めることになる。

 只次郎は職人の格好そしている時、妙と一緒にだまされていた娘・浜を助けた。浜は三河屋の娘だった。浜は職人・只さんを好きになったようだが只次郎だと誰も明かさなかった。

 鮎売りのえんが、訪ねてきた。草間重蔵を見たえんは、鮎を駄目にした黒駒組の者だと言う。妙は用心棒・草間重蔵の身元調べを只次郎に頼む。

 草間某が、打ち壊しの先導者だとわかった。重蔵が草間某か判らない。

 只次郎妙の夫・善助の死が本当に事故か、柳井に調べてもらう。事故ではないようだ。

 妙の父親が「微笑みの秀さん」こと佐野秀晴であり、夫・善助が連絡係だったと判った。龍気養生丹を作っていた医者だった。三河屋、三文字屋、俵屋、升川屋みんな知り合いだったことが判った。

 近江屋と善助は手代の頃の同輩だった。

2020年9月24日木曜日

江戸の御庭番6 首一つ 

 江戸の御庭番6 首一つ 藤井邦夫

 真霊宗の僧侶・龍光は生れながらの平等を説き急速に勢力を拡大していた。信者等の蜂起を危惧する吉宗の命令で隠密・喬四郎は龍光の素性と狙いを探る。

 忍びの一味による火事や押込みが相次ぎ、人々は不安を募らせた。

 龍光の寺・龍円寺には甲斐忍びによる結界が張り巡られていた。甲斐忍びの後ろに、金沢藩老職一色と大聖寺藩の殿様の叔父・利忠がいた。火事や押し込みも甲斐忍びのやったことだった。一色は甲斐忍びの押さえ込み吉宗に恩を売る気でいたが、喬四郎の調べで自分たちの身が危うくなり、龍光の首を取り事件の解決を図ろうとした。喬四郎は龍光を助け出すが、亡くなる。甲斐忍びの御館天竜は甲斐忍びの一団を率いて去った。禍根を残すなという吉宗の命で、甲斐忍び、龍快と一色と利忠こと京弥を討った。

 喬四郎の子が生まれた。


2020年9月10日木曜日

吟味方与力望月城之進 

 吟味方与力望月城之進 欺きの訴 小杉健治

 松代屋の番頭殺しで捕まった政吉は、白洲で否定し、下手人が死罪になっている藤兵衛殺しが自分だと言う。政吉は犯人しか知り得ないことを訴える。城之進は政吉を解き放つ。解き放たれた政吉は命を狙われる。政吉は用心棒を雇う。

城之進は藤兵衛事件の吟味方与力が強請られているのではないかと考えた。揺すられているのは、年番方筆頭与力・赤井十右衛門だった。

 半年ほど前の音曲の師匠が殺された事件で、犯人と思われた男は取調べ中に亡くなり、犯人とされた。亡くなった男の残された妻と子供の為に、政吉ほか二人は松代屋の番頭を殺し、筆頭与力を通して松代屋の主人を強請っていた。音曲の師匠の旦那が松代屋の主人で、別れ話の話をしていたのは番頭だった。話がこじれ番頭は師匠を殺してしまった。後に来た男を犯人として捕まえていた。証人が番頭で、松代屋は主人のことが出ないよう赤井に賄賂を送った。

 事実を知った城之進は師匠を殺したのが、殺された番頭で、牢内で死んだ男は関係がなかったことを明らかかにし、男達が強請って手に入れ金子を残された妻と子に渡した。

2020年9月8日火曜日

上絵師 律の似面絵帖⑥

上絵師 律の似面絵帖⑥ 駆ける百合  知野みさき

涼太と祝言を挙げ、青陽堂の嫁としての新たな生活が始まった。息抜きに出かけた先で同じく嫁いだばかりの女達と出会う。

池見屋で出会った由里は、律に花嫁衣装だった白無垢を解き染め直しと上絵を頼む。由里は出来上がった着物を持って、東慶寺に飛びこむ。義母・佐和も義父・清次郎も協力する。佐和の計画と言ってもいいものだった。

2020年9月7日月曜日

八番街の探偵貴族 

八番街の探偵貴族 青木祐子 

 助手求む。内勤、外勤、特殊業務あり。で求人広告に応募し採用されたマイア。美青年貴族が経営する探偵事務所だった。

始まりは舞踏会

 貴族の娘が、父親を殺され、財産を乗っ取られた復讐を助ける。証拠がない話だったが、自白と庭に埋められた遺体によって証拠が明るみに出た。

私の愛する泥棒

 マイアのメイドとしての元就職先を辞めた理由。

2020年9月6日日曜日

父子十手捕物日記

父子十手捕物日記 鈴木英治 

 2013年 前のブログ参照

居酒屋ぜんや④ 

 居酒屋ぜんや④さくさくかるめいら 坂井希久子

佐々木は評定所に呼び出される前に死んだ。理由が分からないままになった。

林家で、只次郎の姪・お栄の桃の節句を祝う。栄は母・葉と祖父・柳井と、父と只次郎の仲の悪さを指摘して仲良くするようにと言う。

ぜんやの用心棒に草間十蔵が雇われる。裏の長屋で暮らす。

2020年9月3日木曜日

居酒屋ぜんや③ころころ手鞠ずし

 居酒屋ぜんや③ころころ手鞠ずし 坂井希久子

顔を見せなかった又三が心中死体で見つかった。北町の与力・柳井は心中に見せかけた殺人とみる。林只次郎は駄染屋が知っていると思い、旗本の次男、三男のたまり場・黒狗組が開いてるいる賭場に通い駄染屋を探す。駄染屋は見つかり又三殺しを認め、佐々木の命令を仄めかす。

お妙は升川屋喜兵衛に、嫁・志乃と姑の関係がぎくしゃくしていると聞き、手鞠ずしをつくり持って行く。二人の思いを打ち明けあい誤解を解いた。

 

2020年9月1日火曜日

居酒屋ぜんや② ふんわり穴子天

居酒屋ぜんや② ふんわり穴子天 坂井希久子
 寛政三年 1791年 弥生
 ぜんやの花見弁当を囲み花見をする。只次郎の兄嫁・葉の父親・北町吟味方与力・柳井が加わる。
 鴬の糞を集めていた又三。ぜんやの妙のことを調べていた。又三が来なくなった。
 佐々木家の門番は腕まで青いと亀吉がいう。駄染め屋か?まだ捕まっていない。
 髪を切られる事件が続いた。妙が誰が得をしているのでしょうというのを聞いて、柳井は髪切り魔を捕まえた。