新吉原裏同心抄【二】 赤い雨 佐伯泰英
神守幹次郎は祇園社境内の神輿蔵の二階に住み始めた。麻は一力茶屋で働き始めた。
幹次郎は産寧坂の茶店のお婆とか、祇園の剣道場・禁裏門外一刀流観音寺道場の道場主・観音寺継麿等、馴染が増える。
幹次郎は祇園感神院を支える町衆の旦那七人衆に相談される。七人衆だが、一年に一人づつ白川で殺されている。今は五人衆になっている。今年も祇園会が近づいているので探索して欲しいというものだった。幹次郎は影の人物はあきらかでないが、刺客は判った。不善院三十三坊を倒した。
江戸吉原では、老舗俵屋の主家族が追い出され店を正体の知れぬ者に乗っ取られていた。四郎兵衛が、調べ始めると主家族が殺されていく。孫を人質にされ、沽券を奪われ、妓楼角町俵屋譲渡状を書かされ殺された。吉原に何かが迫ってきている。分かっていることは、色事師の小太郎、佐渡の山師の荒海屋金左衛門という名だけだった。身代わりの佐吉も協力している。
四郎兵衛の孫が生まれた。薫子と名付けられる。
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