2020年10月4日日曜日

親子十手捕物帳5

 親子十手捕物帳5 親子の絆にあらがって 小杉健治

 辰五郎の観劇仲間の喬太郎が、遊女・玉里を身請けした。亡くした想い人を忘れられないと玉里は尼寺へ行く。喬太郎は玉里と瓜二つの女を芝浜町で見かけたため、正体を調べてほしいと辰五郎に頼む。玉里の想い人は箱根で殺されていた。

 辰吉は刀剣商「薩摩屋」から菊八と銘のある刀剣を見せられる。欲しくなる刀だった。浪人・山下左衛門が二十両を作り買いに来る。前夜、辻斬りがあり二十六両を取られていた。辰吉は山下出はないかと思う。後、二人の夜鷹が殺される。近所で山下が目撃され辰吉は山下が犯人だと思う。花太郎親分の受け持ちだが、山下は親分と知りあいだった。辰吉は親分が知りあいのため探索を打ち切ったのではないかと思う。辰五郎に話すと、花太郎のかたをもち、辰吉が間違いと決めつける、二人は親子喧嘩になる。

 玉里と瓜二つの女は男と一緒に「菊八」の銘の入った刀を探していた。男は自分が作った「菊八」と銘をいれた刀を探していた。

 玉里の想い人は菊八の刀で殺され、玉里は鎌倉の尼寺に居ることもはっきりした。瓜二つの女は幼少期に別れた双子の妹だと分かった。山下が二十六両を奪った辻斬りで、「菊八」を手に入れて二人の夜鷹を殺したことも明らかになった。菊八の父親の刀も持った者が暴れ人を斬ったことで父親は刀を創ことを止めていたことが判明した。花五郎は山下を庇ったわけではなく、気がつかなかったのだった。辰吉と親分等父親・辰五郎も含めて仲が戻った。

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