勘定侍柳生真剣勝負〈六〉 欺瞞 上田秀人
淡海一夜を柳生の悪と思っている宗冬は、宗矩の一夜を連れてこいという命令に対して殺そうとした。一緒に行った素我部一新は刀を抜いて止めた。宗矩は、柳生の内政が確定したとき、一夜を討たせてやると宗冬に言う。家禄半減、国元に戻すと言われた一新は、宗矩を見限った。宗矩は宗冬に誰にも見られずに一新を殺すよう命じる。
一夜は堀田加賀守に左門を巡検使に任命することを提案する。一夜は堀田家の米を駿河屋に採り扱わせる許可を取った。
家光は堀田の提案通り、左門に巡検使の役を伝えるお使者番を出した。
宗矩はお使者番が出されたことを知り、巡検使と偽り伊賀者に事故に見せかけ殺すことを命じた。
十兵衛三厳と一夜は柳生の里へ向かう。途中、宗冬から一新を助け、お使者番を追いかける三人の伊賀者を三厳が寝返らせ自分たちの仲間に入れた。お使者番は放って柳生の里へ行き、七日で帰るから左門におとなしくしていろと伝えた。
信濃屋の永和が、佐夜と一緒に船で江戸へ向かった。
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