途中下車はできません 山本巧次
富良野線 美馬牛駅 (ビバウシィ) 富樫里恵カメラマン十年前職場を辞めカメラマンになった。びばうし茶房を見付ける。三十代前半の美人オーナー。民宿「ドゥマン」に泊まる。
びばうし茶房のオーナー久内美和は立原一憲のダイエット食品の詐欺に遇い、見返すようにダイエットし、会社を辞め茶房を始めた。
釧網本線 北浜駅 野地原康生は、行方不明になっている認知症掛った祖母をさがしている。流氷の思い出のある町を探しに来た。一泊して祖母が旭川で見つかり帰った。北浜で家族にストーカーと間違えられ札幌で美容師をしていた咲江と出会う。
宗谷本線 音威子府 尾崎佳信は会社の四千万円を持ち逃げした酒井修一が蕎麦屋で働いているという情報を掴み捕まえに行った。酒井はすぐに尾崎と一緒に会社に出頭すると言い電車に乗る。酒井はアタッシュケースの中の外に出せないメモを質に取り、あと六千万円を出せと脅迫する。札幌まではおとなしく・・・。
根室本線 落石駅 荒川圭佑は落石の崖で自殺したように装いに来た。振り込め詐欺の金庫番の手伝いをしていた。違法カジノの金庫番にだまされ、四億を取られた。振り込め詐欺のグループからは荒川が取ったとしか見えない。自殺したことにしようとしたが、失敗する。仕方なく帰る。鹿が悪い、カメラマンが悪い、大坂の夫婦が悪いと考えながら。
函館本線 札幌駅 康生が札幌に戻ってきた。様子が変な二人組がいる。尾崎と酒井だった。酒井が持ち逃げしたアタッシュケースの中に、贈収賄の証拠メモが入っていた。
荒川が札幌に帰ってきた。里恵が見ていた。札幌駅で美和は立原を見付けた。捕まえて!と叫んだ。立原と名乗っていた荒川は、通りすがりの里恵と康生に取り押さえられ、尾崎と酒井を捕まえるために見張っていた警察官・里恵の元上司に連れていかれた。尾崎と酒井も贈収賄事件を追っている警察に捕まった。
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