2019年8月22日木曜日

八丁堀赤鬼忠孝譚 おとっつあん

八丁堀赤鬼忠孝譚 おとっつあん 小杉健治
 高井伊八郎は、帳簿を改竄して藩の金をくすねていた竜崎又右衛門に斬られた父の仇を討つために兄と仇討の旅にでた。七年で兄は諦めて帰郷した。伊八郎は十年探すことにした。もう帰ろうと考えた日、身体を悪くし倒れた所を助けてくれた者が竜崎と顔の特徴がそっくりだった。竜崎か間違いか知るために祐源に近付く。祐源と名乗り、「中孝園」という身寄りの無い孤児を集めて生活していた。字を教え、算段を教え、職人に入れたり、店に入れたりしていた。
 費用の出所が判らなかった。岡っ引きが七年前の辻斬りだと見張っていた。子売りだとも言う。女衒の男が殺された。同心が祐源が犯人だと捕まえる。伊八郎は犯人をつきとめる。
費用は検校から出ていることが分かった。
 祐源は竜崎又右衛門だと告白した。七年前の辻斬りも認めた。目の見えない子供と一緒に暮らし、竜崎も人が変っていた。今の祐源を認めた。
 仇討は止めた。

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