2019年8月20日火曜日

上絵師 律の似面絵帖⑤

上絵師 律の似面絵帖⑤ つなぐ鞠 知野みさき
 涼太は、睦月の事件・青陽堂の茶葉に古茶を混ぜた者がいたことで評判を落とした青陽堂の信用を取り戻すために頑張っていた。
 律が考案した巾着の絵柄・鞠が人気商品になった。鞠の中の絵の注文があったり、子供の着物の注文がある。一回に五枚しか巾着を作らないので順番待ち、くじ引きになったりする。
 涼太と律の婚礼が、文月の薮入りの前日・十五日に決まった。
 鞠の中に文具の絵を注文した史織には、好きな人がいるが親の決めた縁談が整ったと言う。好きな人の似顔絵を描く。定廻りの広瀬保次郎だった。広瀬も本屋で会う史織が好きだった。整っていた縁談を壊して二人は水無月の六日に祝言を挙げた。
 祝言の前日、鬼子母神にお参りに行った香と護国寺にお参りに行った旗本本田家の秋彦が勾引かされた。犯人を捜す律は、犯人の持ち物が自分が注文で描いた鞠巾着だったことで犯人が特定できた。犯人を捕まえた。犯人は本田が調べている小普請奉行に頼まれた下役の三浦の妻と三浦の部下だった。
 香は妊娠した。律の祝言は一月延びた。

2019年8月19日月曜日

途中下車はできません

途中下車はできません 山本巧次
 富良野線 美馬牛駅 (ビバウシィ) 富樫里恵カメラマン十年前職場を辞めカメラマンになった。びばうし茶房を見付ける。三十代前半の美人オーナー。民宿「ドゥマン」に泊まる。
 びばうし茶房のオーナー久内美和は立原一憲のダイエット食品の詐欺に遇い、見返すようにダイエットし、会社を辞め茶房を始めた。
 釧網本線 北浜駅 野地原康生は、行方不明になっている認知症掛った祖母をさがしている。流氷の思い出のある町を探しに来た。一泊して祖母が旭川で見つかり帰った。北浜で家族にストーカーと間違えられ札幌で美容師をしていた咲江と出会う。
 宗谷本線 音威子府 尾崎佳信は会社の四千万円を持ち逃げした酒井修一が蕎麦屋で働いているという情報を掴み捕まえに行った。酒井はすぐに尾崎と一緒に会社に出頭すると言い電車に乗る。酒井はアタッシュケースの中の外に出せないメモを質に取り、あと六千万円を出せと脅迫する。札幌まではおとなしく・・・。
 根室本線 落石駅 荒川圭佑は落石の崖で自殺したように装いに来た。振り込め詐欺の金庫番の手伝いをしていた。違法カジノの金庫番にだまされ、四億を取られた。振り込め詐欺のグループからは荒川が取ったとしか見えない。自殺したことにしようとしたが、失敗する。仕方なく帰る。鹿が悪い、カメラマンが悪い、大坂の夫婦が悪いと考えながら。
 函館本線 札幌駅 康生が札幌に戻ってきた。様子が変な二人組がいる。尾崎と酒井だった。酒井が持ち逃げしたアタッシュケースの中に、贈収賄の証拠メモが入っていた。
 荒川が札幌に帰ってきた。里恵が見ていた。札幌駅で美和は立原を見付けた。捕まえて!と叫んだ。立原と名乗っていた荒川は、通りすがりの里恵と康生に取り押さえられ、尾崎と酒井を捕まえるために見張っていた警察官・里恵の元上司に連れていかれた。尾崎と酒井も贈収賄事件を追っている警察に捕まった。

2019年8月15日木曜日

居眠り磐音 武士の賦

居眠り磐音 武士の賦 佐伯泰英
 初恋の夏 宝暦八年 1758年 土佐高知藩山内家 近習目付重富百太郎の次男として生まれた利次郎の少年時代。四才で殿様の御殿の庭の泉水で水遊びをしていた利次郎は、殿様と話をする。御殿に忍入っていることを知った両親は、利次郎の母・富美の実家の父・八右衛門新田に面している常陸国麻生藩新庄越前守一万石の下屋敷で隠居・伊丹治一郎に預けた。祖父が亡くなるまで六年間を過ごす。
 霧子の仇 高野山の麓、内八葉下八葉と呼ばれる雑賀衆の姥捨ての郷で暮らしている霧子。婆さまから、八年前、摂津堺から放浪者の下忍雑賀衆泰造一味に勾引かされて三才の時に連れてこられた娘だと知らされる。霧子は男姿で暮らす。八年ぶりに訪れた泰造一味が郷を訪れた。
 利次郎は次男三男が集まる八丁堀近くの村上道場へ四年通う。五年目半ば、直心影流佐々木道場の住み込み門弟となる。
 出会いの時 霧子は父母を殺したのが雑賀衆下忍泰造日根八と知り、身内の仇を討つつもりで泰造一味と一緒に郷を出た。泰造一味は押込み強盗を繰り返した。数年後、日光で家基一行に捕らえられ、直心影流佐々木玲圓の預かりとなった。
 平林寺代参 坂崎磐音とこんは玲圓・えい夫婦の養子となり、こんと所帯を持つことを決めた。豊後に行き父母に報告に行く前に川越往還の途中の平林寺に行くことになった。霧子と松平辰平と重富利次郎の五人旅になった。平林寺の用を済ませ、川越で道場主を頭にした無法者の集まりを退治した。

居眠り磐音江戸双紙 野分けの灘を出してきて読む。

2019年8月13日火曜日

古代史おさらい帖

古代史おさらい帖 森浩一
 考古学・古代学課題ノート
 一章 土地の見方
 二章 年代の見方
 三章 「人」の見方
 納得しました。よく分りました。

2019年8月8日木曜日

源平の怨霊

源平の怨霊 高田崇史
 小余綾(こゆるぎ)俊輔の最後の講義
 池の禅尼の頼朝の助命嘆願 池の禅尼は藤原北家出身
 

2019年8月3日土曜日

わが家は祇園の拝み屋さん10

わが家は祇園の拝み屋さん10 望月麻衣
 〜黄昏時に浮かぶ影〜
 小春は澪人と東京にいた。強い力を持つ少年と出会う。
 東京の波動を下げようと企んでいたのが、京から姿を眩ましていた谷口透と判った。谷口は、宗次郎の師匠の息子ということが判明した。
 由里子は朔也に告白するが、朔也には好きな子がいると言われる。澪人の兄・和人は由里子に対し恋に落ちたと告白する。
 杏奈はEU国際芸術映画祭で主演女優賞を受賞し、インタビューで宗次郎にプロポーズする。
 

2019年8月1日木曜日

突きの鬼一③ 赤蜻 

突きの鬼一③ 赤蜻 鈴木英治
 百目鬼一郎太の見方・江戸家老・神酒五十八が国許に帰ることになった。国家老・黒岩監物の指しがねだ。神酒は息子・藍蔵の他に興梠弥佑を用心棒に残して国許に帰る。
 黒岩は桜香院の命で羽摺りを使い一郎太を暗殺しようとする。羽摺りの四天王の一人・朱雀を倒す。
 一郎太は妻・静に会うため里帰りしている千代田の城に忍び込む。静は飛び地の諏久宇を百目鬼家から取り上げようとしているという話を聞く。