町火消御用調べ 稲葉稔
嘉永三年 1850年
直次郎25才 火消し百組のはしご持ち
直次郎は岡っ引き弥吉に掏摸を働いたと因縁を付けられている百合を助ける。同心の前で、町娘に因縁をつけたことや町の者に脅しをかけて金を巻き上げていることを話す。
弥吉が殺された。直次郎のとび口が無くなった。直次郎と百合は同心・川辺周三郎に疑われる。自分たちで犯人を見付けるしかないと思う。
火事があった。消火活動の後、火事場人足改方与力・大河内彦四郎に付け火の犯人を探すように言われる。
京菓子屋鈴屋から火が出た。ここも付け火だった。火事の前に見られた職人を探し出した。職人・久兵衛は火付けを見ていた。張り込み、小さな男を見つけた。女だった。鈴屋の息子・千吉に振られていた。目眩しのために別の処で火を出し、二度目に目的の鈴屋に火を付けていた。火付けを見ていたのに何も知らせなかった久兵衛をお咎め無しにするために、今後も彦四郎の手伝いをすることになった。
弥吉は、下っ引きの腕を折ったり、鼻を折ったりひどいことをしていたらしい。現下っ引きの作次のところから、直次郎のとび口が見付かる。作次を問い糾す。元下っ引きの六兵衛が犯人だった。人使いが荒く、乱暴で逃げていた。帰って来た六兵衛を殴る蹴る、商売の売り上げを取って行かれたからだった。
川辺周三郎から25両貰う。礼と詫びだそうだ。また手を貸してくれと頼まれる。
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