風烈廻り与力・青柳剣一郎11 まやかし 小杉健治
十三年前に錠前殺しの富三という盗賊一味が山川屋に押し入り捕まった。頭の富三だけが逃げていた。その富三が帰ってきたようだ。どうやって押し入ったか判らない。
青柳剣一郎は左平衛夫婦と知り合う。駆け落ちした娘が亡くなり、男・伊太郎が育てられないので孫娘・おみつを左平衛夫婦のところに伊勢から連れてきた。
伊太郎は盗賊富三の仲間だった。旅の途中で出会った侍・菅沼市之進の顎に傷があった。江戸に来て顎に傷ある青柳剣一郎を知った伊太郎は、市之進を仲間に誘う。市之進の顎の傷を見せ御上の御用だと戸を開けさせていた。
おみつの言葉や、掏摸の言葉から顎に傷ある侍を探す。山川屋で取り押さえる。青柳剣一郎は菅沼市之進が世話になった商家が不幸に見廻れていることを知り逃がす。市之進は沼津で商家の主の敵を討ちそこで死ぬ。
左平衛夫婦を敵と狙う者が現れた。おみつの母親は殺した夫婦の子供だった。左平衛は討たれるつもりだ。妻は仏壇の前で自裁した。おみつは剣一郎に委ねられた。
子供が欲しくて道を誤りそうになった同心・岡部忠太郎がおみつを養女にした。
0 件のコメント:
コメントを投稿