はぐれ又兵衛例繰控 四 蜜命にあらず 坂岡真
釣り鐘小僧 内与力・沢尻玄蕃から、去年師走の陰間の殺された事件を探れと言われた。旧悪となるが同じような事件があればそういう訳にもいかないということだった。
七日前、陰間・新之丞の息子・佐吉が父親と同じ殺され方で見つかった。
辿っていくと、満光寺の法印・浄雲、釣り鐘小僧、祠堂金、古銅吹所、擬宝珠盗難、渡部半太夫とつながって行く。
渡部が釣り鐘泥棒を捕まえた。釣り鐘や擬宝珠を、渡部が盗ませて古銅吹所で銭貨に換えている。浄雲に繋がり奥右筆・城崎大膳につながるらしい。
佐吉を殺したのは 古銅吹所見回り同心・堀江増也だった。分銅鎖の使い手だ。
浄雲を捕まえ、悪事を書留、城崎大膳に質せばからくりが判ると大手御門前に置かれた。
城崎大膳と渡部半太夫を対面させる。渡部を殺そうとするところを、又兵衛は鎖骨を砕く。徒目付が連れて行った。
蜜命にあらず 評定所留め役・和久田伊織之介が、偽人参を調べよと言って来る。
静香と初めて正月を迎えた。つたという鳥追が現れ、七年前、無理心中を強いられ苦しんでいるところを又兵衛の父に救われたと話す。父は十一年前に亡くなっている。
父を尊敬していた牢屋同心・塚本彦松が、父の名を使っていた。
偽人参を売らしているのは、能見屋、売っているのは真砂一家。真砂一家の用心棒に塚本がなっていた。調べていた。能見屋は抜け荷をしていた。塚本が抜け荷の日・蔵の場所を摑んで、証拠も持って沢尻にとり方を要請するが、和久田に聞いてからと言い動かなかった。塚本は殺された。
父の執念 父は根岸肥前守から蜜命を賜っていた。父と一緒に探索していた落としの平九郎は今でも探索していた。抜け荷の主犯は対馬藩中老・梶谷将監。沢尻から謹慎を命じられる。櫛渕平九郎から裏帳簿を託される。平九郎は駕籠訴をし、殺された。
筒井伊賀守は又兵衛に好きにせいと言った後の尻は持つ。と
梶谷の呼び出しに応じ会いに行く。又兵衛が対戦している時、採り方が現れ、重臣を騙る狼藉者として捕らえた。梶谷の後にいた黒幕は勘定奉行・守山豊後守だった。
父が殺された場所へ、裏帳簿で呼び出した。父は守山の腹を斬っていた。又兵衛は守山を斬った。
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