2022年8月16日火曜日

死者の配達人

 死者の配達人 森村誠一

 テレビを見て、本を読む。
 地名が少し換えてあるだけでほとんど変わりなかったが、テレビでは三十年前の女と、今回出会った女が親子になっていた。

 妻が年下の男性と生活するため離婚を希望した。離婚した。三十年前、大学生の時、女を殺してしまった場所へ行く。一軒宿は無くなっているらしい。途中で若い女性の遺体が見つかったと警察が来ていた。同じ場所で女性に会う。
 彼女と、殺された女の子の事件を調べる。彼女が殺された同じ日に火事があった。殺された女の子の家と同じ門口だということに気付く。
 警察も少女が、玄関口をのぞいたことで、犯人と出くわしたのではないかという意見が出る。火事は隣の殺人を隠すための付け火と思われ、貰い火事だと思われていたが、殺人犯が捕まり、隣の事件は火事と無関係となった。

 東京でも、火事のため亡くなったと思われていた事件が、亡くなる前に気を失った状態で火を付けられ亡くなったと考えられるようになった。
 妻が残した写真に、その家の写真があった。彼女は、その家に出入りしていた。妻と彼は、今、少女が殺された近くにいる。

 妻と一緒にいる男が、二つの火事の犯人で、少女を殺した犯人だった。
 彼のキーケースに、東京の事件の金庫の鍵が付いていた。
 
 テレビでは、三十年前に、彼が殺した女は、東京の火事で亡くなった男性の、後妻だった。彼女は自分の子を残して結婚した。残された子が、宿を見に行ったところで出会い、事件を一緒に調べた娘だった。

 
 

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