2024年2月10日土曜日

入舟長屋のおみわ⑦ 長屋の危機

入舟長屋のおみわ⑦ 長屋の危機 山本巧次

 家主・寿々屋の商売に難が持ち上がる。美羽の仕切る長屋を売る話が持ち上がる。買い手は金にしか頭にない悪名高き商人・常葉屋だった。美羽は住人を守ろうと奔走する。
 すると、材木屋・田村屋の若旦那が、長屋を買い取ろうと志願してくる。二枚目で仕事もできる若旦那・充治は、美羽に結婚を申し込む。
 長屋の前の炭屋の丸伴屋が常葉屋に買われていた。田舎に帰った主家族の、息・善太郎が殺された。廻りをうろつく男が現れた。善太郎の友人・栃木屋の三男・隆祐と名乗る。隆祐は、善太郎は田村屋を疑っていたと言う。
 同心・青木喜十郎にはなしを聞く。本所与力、唐物屋、大奥役人と繋がりが大きくなる。
 寿々屋の難儀も偶然ではなく、長屋を売るように仕向けられていた。田村屋も常葉屋と仲間だった。充治には、愛人が居り、愛人の証言で、善太郎殺しは、充治だと判明した。長屋買い取りの話はなくなり、寿々屋の美顔水に漆を入れたのも田村屋に命じられた瓦版屋の者だと判明した。美顔水は、新しく開発され、「みわの彩」という名で売れ出されることになった。大奥に寿々屋が出さされた二千両は、大奥役人の勝手な話だったと分かり、千八百両が返った。そのお金で地震で痛んだ長屋を建て直すことになった。丸伴屋も寿々屋が買い取り長屋にする話もある。

 美羽が、大川へ投げ込んだと言われている男が、隆祐だった。隆祐は美羽に結婚を申し込んだ。隆祐は婿に入った。
 

0 件のコメント:

コメントを投稿