マイ・ディア・ポリスマン③ 夏服を着た恋人たち 小路幸也
JR奈々川駅向かい側の高層マンションの最上階に暴力団の出入りがあると通報があった。巡は、管理人に尋ね、カメラも見るが判らなかった。住んでいるのは若いイラストレーター北村紗英だった。
紗英が住んでいる部屋にもう一人男性がいる。紗英の恋人杉山が紗英名義で部屋を買い、紗英が住んでいる。杉山が連れて来たのが男性だった。男性・脇田広巳。あおいの父・楢島明彦の大学時代の親友、震災で、妻と娘を亡くし、行方不明になっている。杉山も同じサークルで、知り合いだった。記憶をなくしているような脇田を杉山はこのマンションに連れてきた。二年前、杉山が交通事故で亡くなり、ふたりはそのまま住み続けていた。杉山が暴力団の一員だったため、オレオレ詐欺で手に入れた金をマンションの一室にプールし、溜まったら幹部が取りにきていた。
紗英と脇田の協力を得られた巡は、彼らにどう対処するか考える。市長と暴力団の癒着、警察との関係を考え、巡は柳に連絡を取る。
彼らがお金を取りに来た時、外からドローンでカメラ撮影する。その前に、不動産屋を間にいれて紗英から巡とあおい共同で部屋を買い取った。巡の住居でありあおいの仕事場になった。
暴力団員は逮捕される。
啓吾と勝也が知り合ったランちゃんは、縫製会社で働いている。話を聞くと、搾取され、住んでいるのも一部屋に六人という状態だという。巡に相談する。市役所勤務の楢嶋にも相談する。弁護士に相談することに決まったが、ランたちを働かせているのは同じ暴力団のようだ。マンションで逮捕されればこちらの様子も変わるだろう。
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