2024年9月26日木曜日

京都寺町三条のホームズ・21

京都寺町三条のホームズ・21 望月麻衣 
〜メランコリックな異邦人〜

 九月から「蔵」でジウ・イーリンが1か月アルバイトをすることになった。
十月からイーリンは、京都の大学院の修士課程に通う。

 イーリンは、葵に興味を持ってきたようだ。清貴と一緒に働け、円生とも会える。父親・ジウ・ジーフェイは、イーリンに、高宮宗親と親しくなり彼が「珍しい宝石」を持っているか調べて欲しいと頼んだ。

 イーリンは、歌舞伎役者・市片松之助が持ち込んだ根付けが元で、高宮と根付けの会で親しくなる。清貴に「珍しい宝石」のことを相談する。小松も調べる。
 ジウ家の家族に関係深い話しになった。

 イーリンが、生まれることにより、ジーフェイの妻は自殺したと聞かされ、ジーフェイの姉妹夫婦、イーリンの腹違いの兄弟姉妹から苛めを受けて育ち、幼少期から孤独に育った。イーリンの味方はばーやだけという環境だった。自分の所為で妻が亡くなったという引け目を感じて生きてきた。
 清貴が、ジーフェイが、高宮の息子に「珍しい宝石」を手に入れることを頼み、その宝石が、持ち主が自殺すると言われる呪いのブラック・ダイヤモンドだったことで妻・クーチンが自殺したと言われているいう事実を掴む。
 ジーフェイには宝石を頼んだ覚えがない。離婚寸前の妻に、宝石を贈る気はなかった。ジーフェンには、クーチンが、「信じられない、そこまで私を憎んでいたの。お望み通り今から死んでやる。」と言った意味がわからなかった。
清貴は、自分に送られる宝石が、持ち主が自殺するという宝石だと知った言葉だろうという。
 クーチンは、一人で出て行きボートに乗ったと言われているが、義兄はいなくなっていたことを珠蘭は知っていた。クーチンが自殺ということも疑問になった。
 パソコンの電話で繋がっていたジーフェンとイーリンの異母兄・シュエン。シュエンは、今までのことをイーリンに謝った。
 イーリンは、ばあやが、本当の祖母だと知った。イーリンを置いてお金を持って逃げたと言われていた母親も、ジーフェンが面倒みていることも教えられた。

 イーリンのバイト期間が終わった。イーリンは、葵と清貴を父と母のようの思った。
イーリンの言葉を聞いた円生はハッとした。
 清貴は、葵を皆をたらし込むと表現する。

 清貴は九月から一年間、税理士事務所に通う予定。


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