2024年9月20日金曜日

安倍晴明 あやかし鬼譚 

安倍晴明 あやかし鬼譚 六道慧 

 陰陽師・安倍晴明、84才。晴明は自分が「光の君」と呼ばれる夢を見た。その夢を見るたびに現実の晴明は、若返る。力は衰える。
 内裏の北面・不開の門が開き死人が続出。中宮彰子のまわりでも帝の寵愛をめぐり後宮の女たちの争いが巻き起こる。紫式部の執筆中の源氏物語と奇妙な符号を示していた。

 元子が操られ、一条帝を惑わす。元子の兄・藤原重家を操り道長の命を狙う。宮廷陰陽師の地位を狙う弥勒法師が、操る幻軍団は晴明を狙う。
 追い込まれた晴明、氷に閉ざされた道長。紫式部に「語違え」を描いて貰い燃やす。葵の上を物語に戻す。道長の凍りついた肉体が、元に戻る。紫式部に光源氏の誕生を描いて貰う。物語と密接な関係を保っていた夢幻世界の均衡が崩れた。道兼の幻が消える。重家の友人・源成信が現れた。自刃を止めた。

 晴明は翌年、85才で死亡。

0 件のコメント:

コメントを投稿