コンビニたそがれ堂⑦ 小鳥の手紙 村山早紀
雪柳の咲く頃に コンビニにアルバイトから正式に店員になったねここがいた。少年が出会ってその日に死んだ猫を空き地に埋めた。猫の墓を掃除し、死んだ猫に話しかける。たばこ屋のおじいさんから頼まれたお弁当をねここは少年に届ける。少年は魔神の入った壺を抱えていた。ねここは少年をコンビニに連れて行き、壺を預かる。少年はコンビニからの帰り道、生まれ変わった仔猫を見付け、飼うことにした。ねここは魔神を小さくし、餅と一緒に食べた。
小鳥の手紙 千花は郵便職員。九州の離島で中学の先生をしている彼と四月に結婚するために風早の街を離れる。千花は幼い時、誰も住んでいないような隣の洋館の庭の巣箱をポスト代わりにして空の上のママと文通していた。ママに会いたいです。の一言を書いた手紙、ママもチカちゃんに会いたいです。で始まった文通だった。突然洋館が無くなり、最後の一通以外を庭に埋めていたために手紙も無くなった。千花は郵便局の常連のお客様・綿貫栞子と出会う。昔、人気番組「綿貫栞子の世界紀行」の番組構成、出演もこなしていた海外勤務が長かった記者だった。千花は結婚することを伝える。たそがれ堂を見付け、千花は昔の手紙を入れた菓子箱を見付けた。一年間の文通相手は綿貫だったが、綿貫は千花には告げなかった。
番外編 百貨の魔法の子供たち 守岡瑛太は小学生の子どもを持つ、星野百貨店の地下でケーキ店を持つパティシエだ。この街には古くから伝わる、狐の神様・風早三郎の魔法のコンビニの話と星野百貨店のホールの吹き抜け天井のステンドグラスに住む子猫の話があった。ステンドグラスから抜け出した白い子猫に会い、願い事を伝えれば願い事は叶うというはなしだった。6年生の時、瑛太と想は、明日難しい手術をする塾の先生のために白い子猫に会おうとする。瑛太はたそがれ堂で見付けた暖かい魔法の手袋を、想と片方づつはめ、閉店になるまで百貨店内で隠れて待ち、見付けた猫に先生の手術の成功をお願いした。屋上で一杯百円のうどんを食べた。そして警備室に行き、誤ったことがあった。今でも怪事件として語り伝えられている。有り得ない事として。でもうどん代二百円は本当にあった。先生の手術は成功した。今瑛太と想の息子が6年生。本当にステンドグラスの猫は出歩くのかという疑問を持っている。
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