2018年4月4日水曜日

思い出のとき修理します3

思い出のとき修理します3 空からの時報 谷瑞恵
 星をさがす人 秀司の同級生・横山が懐中時計を持ってきた。秀司には同じ同級生の川添が同じ懐中時計を持ってきたことがあった。懐中時計にチェーンを付けることを奨めると自分が持っていたチェーンを付けた。悪とおもわれていた川添と、いい人と思われる横山。痴漢騒ぎのどさくさに懐中時計を落とした女子高生。痴漢を捕まえ懐中時計を拾った川添は、横山に返却を頼む。返された女子高生が届けた横山をいい人、川添を悪い人と言ったことに腹を立て、懐中時計をむしり取った。彼女に残ったチェーン、横山に残った懐中時計。秀司と明里が彼女の下に懐中時計を届ける。彼女・沢口菜穂子の素直な心になる。横山も変われるかな。川添も素直になるかな。
 コスモス畑とからくり人形 太一があかりと署名のあるコスモス畑の絵を持ってきた。明里は死んだと聞かされていた父親が生きていると聞いたところだったので自分の父親が落としたのかと思ったが年は合わなかった。娘を探していると言う男に会った。娘を探しているのは本当だが彼は詐欺師だった。娘は父親は亡くなったと言う。父親のために婚約を破棄された。父親が頑張れと言ってくれたピアノを今も続けている。彼女が明里に訊く。幽霊は元気だったかと。明里の実父も傷害事件をおこしているらしい。彼女の身の上が自分とダブル。絵の落とし主は明里の義父だった。結婚する五年前に母親の社内旅行に行った時に明里がおじさん・仁科に描いたものだった。義父は秀司の所に時計を持ち込んでいた。
 逆廻りの時間 コスモス祭りのイベントの際に飯田時計店で留守番をしていた郁美は、仕事で付き合いのある三根骨董店の娘だった。秀司は家族ぐるみの付き合いをしていた。郁美は恋人と別れ、上司のセクハラで会社を辞めて帰っていた。反転する時計を見た時、恋人からのメールが半年も経って届いた。郁美は腕時計を反対まわりの時計にして欲しいと頼む。郁美の元彼の両親は離婚していた。父親が母と妹を追い出し新しい母親と妹がいた。彼は家に馴染まず、実母が亡くなって一人になった妹を大切にしていた。家族を郁美に紹介しなかった彼は妹のことも話せず、妹と会うことを誤解され別れることになっていた。半年遅れで送られてきたメールに説明と詫びが綴られていた。郁美は秀司から反転する腕時計を受け取り、彼からのメールにメッセージを送るようだ。
 明里は実父が生きていること、迷惑な人だとかトラブルを起こしたことがあるらしいことを告げた。
 さようならカッコウの家 明里は七年前、佐野不動産に住んでいた正輝と出会う。姉が病気で大変なため預けられていた。姉の事を知りたくて姉の恋人が正輝に近付いたが、正輝走らなかった。男から願掛けした止まった時計(望が叶ったら動かす)を預かった。姉にも見せた。姉は病気が判った時、司法試験の勉強をしている恋人に別れを告げたことを正輝に話した。姉は亡くなった。あの男の人・大橋が姉の恋人だったと今判った。
 明里は実父と合うことになった。実父は倒れ意識不明だという。父は親父と呼ぶ、賀川伸也・再婚相手の連れ子が話す。暴力に脅え離婚した母子の所に父が現れ暴力を振るう、伸也を連れ去ろうとし大騒ぎになった。止めに入った親父が殴り、父親が警察に届けた。事情聴取を受けた親父は仕事をクビになっても笑っていた。父親は来なくなった。息子みたいに可愛がってくれた。大切な人だ。病院からの帰り母が話した。母の母の形見のサファイアを売った。友達に貸したお金の残りで鳩時計を買ってきた。明里が喜んだ。どこが好きだったかと言う問いに、他人事に首を突っ込んで損をして無鉄砲で子どもみたいなところ、と答える。前はそう言ってけなしていた。鳥の巣に入っていたのは鳩時計の鳩・かっこう?だった。
 

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