2018年4月27日金曜日

辻占侍 左京之介控

辻占侍 左京之介控 藤堂房良
鏑木左京之介28才、父・勘兵衛は御家人、小普請組世話役をしている。左京之介は迅凱秘伝と呼ばれる観相法を白浪に習い、青浪という名で辻占を内職にしている。小普請組組頭・鬼頭与左衛門を元締めにして、剣術の腕を売る裏内職もする。神田佐久間町の神刀自在流・種子田兵右衛門道場で習った。父親の内職は釣竿作り。
 人足寄場 左京之介は人足寄場奉行・石動に呼ばれ人足寄場に行く。奉行直属ということで、寄場を放免した者の日常を見廻り、現状を探り、相談に乗ってやることという仕事を貰った。二十二人の名前と現住所を教えられる。これから放免される吉次郎の調べも頼まれる。月に3両で頼まれる。調べるために岡っ引き仙太から巳之吉を紹介される。巳之吉は女だった。臨時廻りから手札を貰った個人で動いている岡っ引きだった。吉次郎は一年年期を残した一緒になるつもりの遊女の命を人質にされ、鍵を作り盗人仲間に入ることを強制されていた。吉次郎を調べることで、巳之吉が盗人宿と目を付けた戎屋と繋がり、人足寄場の同心と繋がった。同心は金銭目的で人足の情報を大黒屋に流し、戎屋が人を集め盗みをしていた。大黒屋との繋がりは掴めなかった。
 解き放ち 地震があり津波の心配があったため、寄場奉行・石動清正は寄場人足を解き放つ。帰ってくる猶予を十日とした。五日経って五人が帰ってきていない。鏑木左京之介は五人の探索を命じられた。左京之介は似顔絵を書く。四人は置屋の地下蔵に捕らわれていた。用心棒を倒し、定町廻り同心・岡崎に後を頼む。康造の息子とその養父は鼎屋の主人が用心棒と番頭たちに殺され、鼎屋が利子の回収だけをしていることを知り殺された。康造は復讐しようとしていた。左京之介は用心棒等を殺し、傷を負った康造を島に連れ帰る。康造は死んだ。四人も期限までに島に帰った。
 左京之介は鼎屋から持ち帰った有馬家の借用書を利用して自分の甲府行きを阻止した。有馬家用人は借用書の奪還と左京之介を殺すことを命じた。
 左京之介には百両の懸賞金が付けられていた。辻斬りを殺したことが発端のようだ。
 石動に人足寄場の役人に誘われたが、断った。
 
 

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