吉原裏同心抄【三】 秋霖やまず 佐伯泰英
札差の筆頭行司を決めるためのいざこざに伊勢亀を巻き込もうとする次次期筆頭を狙う峰村屋当代と父親・中奥御小姓組頭井出口飛騨守義雅が、黒幕になり般若の達三らが、伊勢亀の後見・幹次郎を呼び出すために、幹次郎が西河岸に落とした桜季を拉致した。桜季を助け出し南町奉行所定町廻り同心桑平市松は池上の甚五郎を、強請、人攫いで捕縛した。
甚五郎は北町の名前で連れ出され殺された。幹次郎は桑平と井出口の屋敷に忍び込み、親子で殺し合ったように見せかけ殺した。
幹次郎等が住む柘榴の家の離れが完成した。加門麻の住む離れ家「うすずみ庵」の落成を祝い、先代伊勢亀を偲ぶ茶事が始まった。
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