若鷹武芸帖④ 父の海 岡本さとる
新宮鷹之介は若年寄・京極周防守から水術に目を向けるよう言われる。鷹之介は泳ぎができない。克服するため誰にも言わずに一人で練習する。水に慣れてきた頃、溺れる。助けてくれたのは海女の光だった。光は両親がいない。両親の所為で村人と付き合いづらくなり、網元に場所を確保され海女で生活していた。光に教えられ泳げるようになった。
水術の編纂のため、水軒三右衛門の知りあいの、水術指南を夢見て釣具屋を始めた岩藏に会う。白波流水術。鷹之介は岩藏の教えで子供も頃からの海への教えを振り払われた。
岩藏は水術教授をし、発熱し動けなくなった。そんな時、京極周防守が文書が見つかり佃島の沖合に二万両が秘匿されていると書かれていた。二万両を見つけて欲しいと頼まれた。岩藏が動けないが息子・ 沖之助が岩藏の考えた足ひれや水松明等を使って協力する。光も総動員で探し出す。引き上げの日、二万両を狙う者が現れる。鎖鎌の小杉杉蔵、手裏剣の春太郎こと富澤春の協力を得て、守り抜いた。
二万両は嘘だった。幕府内の奸物を尾引出す囮だった。側衆・長妻伯耆守は捕まった。
光を岩藏の水術を継ぐ者とし、編纂所預かりになり編纂所の女中になった。
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