向島箱屋の新吉② 謎の客 小杉健治
向島の人気芸者・葉の箱屋をしている新吉は、本郷で薪炭問屋を営んでいるという信濃屋弥太郎に声を掛けられた。葉も座敷に呼ばれる。しかし本郷に薪炭問屋・信濃屋は無かった。
同心の梶井扇太郎は火事のお解き放ちで外に出たまま帰らない銀次郎を追っていた。銀次郎は「田所屋」の主人を殺して捕まった。調べの途中で牢脱けしていた。
葉の馴染客・山西屋が命を狙われていた。狙っているのは銀次郎だった。新吉は山西屋を助けるが、山西屋は、銀次郎を殺そうとする。新吉は銀次郎と田所屋と山西屋の関係を調べる。
銀次郎の父親は小間物屋をしていた。十年前、妾を殺した罪で死罪になっていた。山西屋と田所屋と一緒にいたと言ったが、二人は否定したため死罪となった。妻は首を括り、店は潰れた。息子は行方不明になり銀次郎と名乗り帰ってきた。銀次郎は嘘を言った二人を殺そうとしていた。
新吉が信濃屋に呼ばれている時、銀次郎は山西屋を襲っていた。山西屋を襲う男から銀次郎が山西屋を救った。新吉は銀次郎に「殺すな。証人になってもらい、父親の濡衣を払え」と言う。山西屋を襲ったのは、信濃屋弥太郎が雇っていた。弥太郎は山西屋の後妻と手を組み山西屋の主人に納まるつもりだった。
新吉を訪ねて平岡伊一郎が来る。
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