料理人季蔵捕物控㊵ 天下一の粥 和田はつ子
江戸で質の悪い風邪が流行る。一膳飯屋「塩梅屋」も滋養があって美味しい粥を持ち帰り用に売ることになった。
奉行の烏谷から老中首座に長寿膳を作って欲しいと頼まれる。
瑠璃によく似た十九才の里奈が手伝いに来てくれる。料理が上手だ。よく知っている。
医師の師・竹部正悦を殺したとして捕まっている直江幸順を解き放さないと火を付けると脅し文が届く。季蔵は事件を調べる。疾風小僧が平吉と名乗り手伝ってくれる。
直江幸順と竹部正悦を調べる途中、万平寺万能丹という風邪によく効く藥の取り合いがあることが判った。
豪助が殺しの犯人にされてしまうと泣きついて来た。殺されている男は蓬屋剛造だった。昔大泥棒が商人に身を隠し、殺し屋を作りあげていたところ、先代塩梅屋長次郎に見つかり潰された。が強闘金人参丸を隠し売る梅干し屋になって十年隠れ住んでいた。という日記が見つかった。
竹部正悦の殺された現場で、村の者から話を聞き、竹部の弟が、特別な藥の調合を盗むために殺したことが判った。本を探す季蔵を殺そうとしたため季蔵は捕まえた。直江の疑いは晴れた。牢が火事になり逃げた直江は行方不明のまま探されなかった。里奈も消えた。疾風小僧も消えた。
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