吟味方与力望月城之進(二)翻りの訴 小杉賢治
細腕仇討ち哀歌
骨董屋「清和堂」の主人・七兵衛が殺された。七兵衛の後添い・そのが下手人として捕らわれた。そのは七兵衛が亡くなった夫・増吉の仇だったと言う。城之進は二年前の増吉の死を調べる。
二度目の吟味ではそのが自分は無実だと言う。犯人は鼻の横にほくろがある半治だと言う。
半治は首を吊って死んだように見せかけて殺されそうになるが、舞阪源三郎に助けられ、保護される。七兵衛が増吉殺しを頼んだという実行犯と思われた安蔵も殺される。そのを逮捕した同心・会田新次郎は、そのが自分がやったと言ったために現場の調べを怠っていた。後の調べも手札を渡している岡っ引き・権九郎任せだった。城之進は十年前に遡って七兵衛のことを調べる。
半治の次に疑いがかかった増吉の友人・伊太郎が殺されそうになる。殺そうとしたのは権九郎だった。助けたのは源三郎だった。番屋で話を進めても会田新次郎は源三郎の言うことを信用しない。現れた城之進が、七兵衛が盗賊だったこと。権九郎も知っていたこと。を明らかにする。権九郎は七兵衛を脅しながら金を貰い、手下のように使われるようになっていたことを白状する。権九郎がほくろを付けた安蔵に七兵衛を殺させていた。安蔵も殺させていた。
清和堂は七兵衛の前妻の弟が継ぐことになった。
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