2021年5月31日月曜日

鬼役〈三十二〉 殿中

 鬼役〈三十二〉 殿中 坂岡真

 色なき風 元宇和島藩士・糸川小十郎が、若年寄遠藤但馬守の命を狙った。居合わせた矢背蔵人介が阻止する。糸川は自死した。宇和島藩の四男が遠藤家に養子に行く話があったが、遠藤家が断ってきたことで糸川は威信が傷ついたと言った。しかし、干鰯問屋や宇和島藩の干鰯の囲い込み問題があった。蔵人介の古き友人も留守居役と繋がり蔵人介の前に立ちふさがる。
 蔵人介が命がなくなることを覚悟した時、友が蔵人介の心がわかり、留守居役を説得。留守居役は切腹、友は仏門に入ったようだ。

 国芳受難 蔵人介は母・志乃と、昔の恩人、秋元家を尋ねる。秋元家は最上紅花の栽培で知られる。蔵人介は鳥居耀蔵が紅花問屋を調べていることが気になっている。
 十年前の秋元家の金蔵から盗んだのは、盗賊柊小僧だっだ。今では冬木屋を名乗り秋元家御用達になっていた。蔵人介は柊小僧と御納戸奉行に出世した村地を洗い出す。秋元家を訪れ二人を糾弾する。
 紅花問屋を調べていて殺された同心を殺した疑いを持たれた国芳、国芳を捕まえたいがために捕まっていた版元が解き放たれた。

 去りゆく者 老中水野忠邦を殺すために浪人が集められている。後ろで操るのは誰か、しらべるために蔵人介は中に入る。見るからに浪人に見えない蔵人介は捕まってしまう。同じところに捕まっていたのは、忠邦を殺そうとして蔵人介に阻止された若者だっだ。若者は今夜忠邦が狙われることを伝える。自分の片腕を犠牲にして蔵人介を逃す。蔵人介は伝右衛門とふたりで忠邦を逃し、屋敷に返す。
 鳥居が水野を裏切り水野は罷免された。蔵人介から話を聞いた忠邦は若者を家来にした。

2021年5月29日土曜日

栄次郎江戸暦25 口封じ

 栄次郎江戸暦25  口封じ 小杉健治

 田宮流抜刀術の達人で三味線の名手・矢内栄次郎は、太物問屋「和泉屋」の大広間で開かれた会に地方として三味線を握っていた。宴会の途中、主人・籐右衛門が匕首を握った男に襲われたところを栄次郎が救った。和泉屋の主人から紹介されたのは小間物屋「新田屋」の伊佐治だった。伊佐治は夫婦で籐右衛門に恩があると言った。

 籐右衛門の命を狙う者の心当たりの中に家を出ている息子・籐吉がいた。命を狙われていることを言えなかった。
 伊佐治は元盗賊だった。元の仲間から和泉屋を狙っていることを聞く。前は殺しをしなかったが、和泉屋の命も狙っていることを聞く。伊佐治は新しく頭になった元仲間・鮫蔵を探し出し刺し違えて止めようとする。
 栄次郎は籐右衛門の命を狙った者、籐右衛門の付き合いのある者から屋敷内に盗賊を住まわせている旗本を割り出した。そして小普請支配・旗本大河内主水が割り出された。大河内は和泉屋の主人から千両を借りていた。籐吉は大河内の屋敷に居り、大河内の用人は籐右衛門を殺して借金の返済を無くそうとした。旗本は盗賊を使い盗賊に籐右衛門を殺させようとした。

 栄次郎は伊佐治の過去を知られないようにした。鮫蔵は捕まり旗本との関係を白状した。用人は切腹した。

 栄次郎に養子話がある。兄の結婚相手・大城美津の知り合いの二千石の旗本・織部平八郎の娘・容だった。

2021年5月27日木曜日

江戸の御庭番〈7〉 裏切り

江戸の御庭番〈7〉 裏切り  藤井邦夫

 凄腕の隠密・喬四郎は将軍・吉宗に使える御庭番。弟分の才蔵と共に隠密御用にあたる。抜け荷の探索をしていた目付け配下の侍が連発銃で殺された。探るなかで喬四郎も撃たれ傷を負う。一人で探索中の才蔵は連発銃を手に入れるが、喬四郎に報告しない。

 抜け荷は小倉藩が手に入れ、唐物屋阿蘭陀堂が売りさばく。才蔵は阿蘭陀堂の主人・義十を倒し、阿蘭陀堂の主人に治った。喬四郎は小倉藩から阿蘭陀屋に荷を運ぶ途中の船を沈めた。才蔵も一緒に沈んだ。残りの小倉藩の荷を抑え、小倉藩は中屋敷留守居に責任を押し付けた。

 抜け荷事件が終わった後、才蔵が現れる。喬四郎は才蔵と戦い、才蔵は敗れる。


 才蔵がいなくなって喬四郎はこれからどうするのだろう。

 

2021年5月26日水曜日

QED 源氏の心霊

QED 源氏の心霊 高田崇史

 棚旗奈々の妹・沙織32が再婚した。 相手は桑原崇の友人・フリージャーナリスト・小松崎良平。京都八坂神社で式を挙げた。

 奈々と崇は次の日、宇治の平等院へ行く。
 宮中を悩ませた妖怪・鵺を退治、獅子王と呼ばれる刀を拝領したほどの武勇を誇り、和歌にも秀でていた源頼政。従三位を賜り、満たされていたはずの晩年、なぜ彼は挙兵したのか。その墓である頼政塚はどうして祟りをなすと伝承されるのか。

 京都亀岡の頼政塚に惨殺死体が見つかる。殺された男の息子の遺体が、壇ノ浦で錨のオブジェに繋がれ見つかる。新下関大学助教授・玉置愛子の遺体が海で見つかった。
 小松崎の取材に崇と奈々は同行する。
 崇は教授・安西憲往と研究室助手・富岡忠行と妻垣瞳の話を聞き、安西教授の平家および安徳帝への偏愛を知る。亀岡の事件の犯人は息子と安西教授と一緒に玉置愛子もいた。三人は下関に帰ってきた。玉置が息子を突き飛ばし殺してしまったと思い入水自殺した。息子は生きていた。殺したのは教授だった。

 教授の妹は亀岡で殺された男と付き合い、子供が出来た。死産で生まれたことを知った妹は自殺した。男は妻子があり源氏の末裔を名乗り、平家を愛する安西家の娘にいろんなことを吹き込み、最後に捨てて京都に帰っていった。教授はその男が水瀬正敏と判り殺しに至った。

 頼政はいつの時も一貫して天皇家のために動いていた。
 安徳天皇は女だった。


 去年の10月、宇治の平等院へ行った。場所的なことがそのまま頭に浮かぶ。駅からまず鳥居をくぐる。橋姫神社→県神社→平等院鳳凰堂の予約をして→浮島十三重石塔→中島橋→橘島→朝霧橋→宇治神社→宇治上神社→源氏物語ミュージアム→宇治橋→鳳凰堂の順にまわりました。

2021年5月24日月曜日

左近浪華の事件帳④ 眠れる名刀 

左近浪華の事件帳④ 眠れる名刀 築山桂

 左近は南河内で見つかった名刀「小竜景光」が四天王寺に預けられることにまりその護衛を依頼される。左近が着いた時、庄屋は孫娘とともに惨殺され、刀は奪われていた。伊達家の鶴丸国永の行方もわからなくなっていた。

 犯人は阿片中毒になっていた将軍の息子だった。隠れ住んでいるのは伏見城が廃城になったあと、幕府直轄の禁制地となった山中だった。

 盗賊の息子・迅八は昔この山に住んでいたので案内にたった。

2021年5月22日土曜日

左近浪華の事件帳③ 影の泣く声

左近浪華の事件帳③ 影の泣く声 築山桂

 東儀左近は四天王寺の境内で「死んだ息子の仇を取ってほしい」とすがられた。廻船問屋・長浜屋のべか車に轢き殺されたが、役人が金で丸め込まれ、車力も長浜屋も無罪になったという。千年以上も大阪の民を陰で守り続けてきた〈在天別流〉の姫である左近は事件を調べ始める。

 長浜屋は抜け荷の疑いがあった。店の者何人もが公儀隠密に入れ替わっていた。老中松平周防守が命令していた。
 京都所司代・水野越前守は以前命を助けられた東儀上総を家臣にしようとした。周防守の追い落としに利用しようとした。話を持ってきた水野の家臣・小田切は、越前が後ろについてやるから私服を肥やすことばかりを考えている周防守が糸を引く長浜屋をやっつけようという。上総は逃げ惑う者に隠れて自分のいのちを守ろうとした越前を信用しないと伝える。
 長浜屋の隠し持っていた周防守とのやりとりの文を小田切に渡し、在天の存在を知った小田切に上総は単なる楽人だったというように言う。
 越前は周防守の追い落としのため抜け荷の一件の始末に手いっぱいで上総のことは忘れた。今では抜け荷の追求も忘れ、出羽守の機嫌取りに精をだしているらしい。

 長浜屋がおかしいと思われるように手を打ったのは長浜屋自身だった。周防守に好きなようにされることに耐えられなくなっていた。

 過去にも似た事件があった。その時隠密が一人抜けた。今、いろんな情報をくれる赤穂屋だった。

2021年5月20日木曜日

家請人克次事件帖② 冬の船影

家請人克次事件帖② 冬の船影 築山桂

 幼い娘の拐かしが続けさまに起きていた。薄汚い身なりの兄弟が近づくのだという。深川で家請人を営む克次は、家を借りたいと一度訪ねてきた兄弟が気になっていた。

 友達の息子が拐かされたことで、籐右衛門のところにいる京の過去が明らかになった。籐右衛門の息子と愛し合ったが、籐右衛門の反対にあい結ばれなかった。同じ人を悼む 籐右衛門と京が一緒に住んでいた。

 昔、罪を犯した祖父と一所懸命働く孫娘のことで大家に相談され、克次は拐かし事件の捜査に巻き込まれて行く。不振な屋形船を見つけ拐かされていた子供を助ける。事件は解決した。

 克次は京のことがわかり八丁堀に行き早苗にも会えた。吹っ切れたようだ。

 一度訪ねてきた兄弟、兄は亡くなった父親と同じ組紐職人に弟子入りが決まり、妹は医者の所へ住み込みで奉公することに決まった。

2021年5月18日火曜日

家請人克次事件帖① 夏しぐれ

家請人克次事件帖① 夏しぐれ  築山桂

 甘いと評判の請人克次は、元は優秀な岡っ引きだった。自分のしくじりのため恩ある同心が亡くなり岡っ引きを辞めた。心を寄せていた同心の娘・早苗が養子・宮原順之介をとり中山家を継いで二年になるが、八丁堀に近くこともできないでいる。順ノ介は克次に戻ってほしいと願うが、克次は断っている。

 克次が岡っ引きの時、火付け人を探索し捕まえた。火事で息子家族を失った請人業をしていた籐右衛門は岡っ引きを辞めた克次に請人株を譲ってくれた。籐右衛門は隠居生活をしている。籐右衛門には京という世話をしている女がいる。

 克次は、侍と女中の駆け落ち組みの請人になった。
 身投げしそうな大店の娘・千佳を助け、籐右衛門に預けた。千佳には婿取り話があった。相手は旗本で、克次が請け合った駆け落ちの侍・邦三郎だった。
 邦三郎は元中間に誑かされ、押し込みの片棒を担ぐようだ。夜中、千佳に戸を開けるように言っていることを知り、奉行所と一緒に張り込むことになる。
 盗賊は捕らえられる。邦三郎も捉えられるが、千佳の訴えで江戸所払いになる。邦三郎は駆け落ち相手と江戸を去る。

2021年5月16日日曜日

拵屋銀次郎半畳記〈二〉汝想いて斬

 拵屋銀次郎半畳記〈二〉 汝想いて斬 門田泰明

 黒書院直属監察官大目付三千石、従五位下加賀守桜伊銀次郎
 拝領地が拡大され千三百坪になった。飛一・イヨ夫婦に元の奉公人を探すように頼む。
 
銀次郎が倒した、 妖怪床滑七四郎事件に関する建物はなくなり、人もいなくなっていた。
京野屋も消えていた。
白装束の忍びに銀次郎は度々襲われる。

銀次郎は柳生の里に行く前に、伯父和泉家に寄る。伯父に言われ、大番頭六千石旗本津山近江守忠房家に立ち寄る。銀次郎が呼び寄せた艶がいた。拵屋銀次郎になり、艶に化粧を施す。艶は長束正家の子孫だった。

 柳生に行く途中、大磯で白装束の刺客十六人を倒した。家継が銀次郎に会いたいと言っていることを知り、江戸へ帰る。柳生に行くという命令は取り下げられた。傷は薬湯で治す。

2021年5月14日金曜日

驚きの家庭菜園マル秘技58

 驚きの家庭菜園マル秘技58  
 「やさい畑」菜園クラブ編

2021年5月13日木曜日

汚部屋がきれいになりました

夫を変えて汚部屋がきれいになりました まきりえこ 

2021年5月11日火曜日

医療時代小説傑作選 

医療時代小説傑作選 いのちを守る  菊池仁 編

 衣替え  山本一力
   鍼灸師・染谷 検校の十二歳の毛深い娘・さゆりの治療
   「たすけ鍼 立夏の氷菓子」
 
 女牢  藤沢周平
   夫を殺して処刑された。牢医・登は夫の借金を身体で払わせた金貸しを投げ飛ばした。
   「新装版 春秋の檻 獄医立花登手控え(1)」

 名医  宇江佐真理
   口入屋の娘・ふくがヤブ医者と言われる玄桂の女中に行く。玄桂は最後まで患者に寄り添う医者だった。
   「口入屋おふく 昨日みた夢」

 蜻火 藤原緋沙子
   見つかった白骨から殺されたことを突き止め犯人を見つけ出し、親娘を救う。千鶴と求馬の出会い
   「藍染袴お匙帖 風光る」

 かさぶた宗建 渡辺淳一
   種痘の研究そした医者。佐賀藩楢林宗建
   「長崎ロシア遊女館」

 


2021年5月10日月曜日

お越しください、稲荷寿司あやかし神社

 お越しください、稲荷寿司あやかし神社 似鳥航一

 借金のカタに山奥の寂れた神社で一年働くことになった大学院生の桜井奏。神主の息子・伏春遊麻から神社存続をかけ稲荷茶屋の手伝いを頼まれる。神里町は、あやかしに先祖返りした者の秘境だった。遊麻は筋トレ大好きな妖狐だった。

 摩証寺の住職が麻布麻魅也を雇い「うどん処」を開き、寺と神社の均衡が崩れた。
 奏は、遊麻に稲荷寿司の作り方を教えながら、いろんな稲荷寿司を考え出しリニューアルオープンする。

 鹿の角に刺された奏は、二年前のことを思い出した。遊麻の影の鬼のことを。封印された鬼が、奏を助けるために現れ、記憶と精気を奏に返し、奏の傷は治り記憶も取り戻した。稲荷茶屋の案を出したのは奏であり、遊麻が筋トレするのは強くなるためだった。

2021年5月9日日曜日

新・流想十郎胡蝶剣 剣鬼斬り

 新・流想十郎胡蝶剣 剣鬼斬り 鳥羽亮

 流想十郎は料理屋・松崎屋の女将が言いがかりをつけられているところを助け、離れに住み込み用心棒になる。流家の下男だった忠七もいっしょにくる。

 木島道場の道場主が病気で寝込み、乗っ取りされそうになっている。浪人が用心棒をするやくざの親分だった。賭場にするつもりらしい。師範代・青島に頼まれ一緒に道場を守る。
 青島は木島道場を任された。

2021年5月8日土曜日

花人始末 出会いはすみれ

花人始末 出会いはすみれ 和田はつ子

 花恵は、千代田の城の庭の世話を任されている植木職・九代目茂三郎の娘、一年前から八丁堀七軒町に植木屋を兼ねた花屋・花仙を営んでいる。

 味噌問屋の若旦那・仁兵衛が殺された。花恵の幼友達・とよが嫁入りしている。花恵は仁兵衛と破談した過去があり、下手人として疑われる。

 花恵は仁兵衛殺しを調べていく。生け花の師匠・靜原夢幻が助けてくれる。息子を可愛がる母親・ぬいが異常だったが、ぬいも殺され、自殺に見せかけとよも殺される。とよのお腹には子供もいた。最後には主人・庄左衛門も死んだ。

 仁兵衛は六千五百石の旗本森田家の妾腹の息子だった。森田家の嫡男が続いて亡くなり、仁兵衛を跡取りにしようという話が出た。妻は許さず、北町奉行・笹本に仁兵衛とその血筋を根絶やしにしてほしいと言った。森田家の実娘は大奥で上様の子を産んでいる。出世が望みの笹本は留守居に就けるよう口添えすると言われ断らなかった。庄左衛門に話をし、庄左衛門は実行した。
 仁兵衛は事故死で、夫を亡くし心の平静を失った嫁が姑を殺し自死した。生きる気力をなくした主人が後を追ったということになった。
 笹本は今までの横領や悪事の発覚が近いと思い、切腹した。
 庄左衛門の死は夢幻によるものだと花恵は思った。

 花恵の嫁入り話は、花恵がごろつきに乱暴されたというでたらめな話のために破談になった。とよがぬいに話したことだった。

 

 

2021年5月7日金曜日

あきない世傳金と銀〈十〉 合流編

 あきない世傳金と銀〈十〉 合流編 高田郁

呉服太物商の五鈴屋江戸本店が呉服仲間を追われ呉服を断念している。幸は奉公人、職人と知恵を寄せ合い浴衣地の開発に挑む。二年をかけた藍染の小紋を作り出す。

 川開きの日、花火の柄の浴衣を着た五百人の湯屋の主人が船に乗り込んだ。

 湯屋の行き帰り藍染の浴衣の人が多くなる。

2021年5月6日木曜日

テーラー伊三郎

テーラー伊三郎   川瀬七緒

 津田海色(アクアマリーン)は自分が住む保守的な田舎町の商店街の老紳士服店に飾られた美しいコルセット”コール・パレネ”を見た。
 老人・伊三郎の新しい出発だった。全てが手作りの紛い物を使わないコルセット。身体に合わせて作れば腰痛も感じないコルセット。アクアは母の仕事の関係からフランスの時柄に詳しく、自分を発揮できる場所を得た。
 下着に反発する女史や役所を気にする息子、商店街の会長の言葉をもろともせず、二人は紳士服店・テーラー伊三郎の改装に、商品作りに励む。
 アクアの同級生・明日香、写真館夫婦、パーマ屋、刺繍の達人、古い板金屋、建具屋。一流の職人たちの協力でアクアのイメージの店が出来上がる。
 開店前に、アクアの友人・隼人と写真屋の主人の協力でネット配信もされた。
 開店日、開店前に300人もの行列ができ、花火が打ち上げられ、アドバルーンが上がる。白い鳩が飛ばされた。伊三郎の開店の決まりごとだ。
 商店街にテレビも新聞記者もくる。急遽、豚汁やコーヒーが振る舞われ、商工会の若い人は臨時許可を取りに保健所へ行く。みんな喜んで損得なしに協力し団結していた。













2021年5月4日火曜日

京都烏丸御池のお祓い本舗

 京都烏丸御池のお祓い本舗 望月麻衣

会社をリストラされは木崎朋美は誘われ弁護士事務所に務めることになった。

見えたり感じたりする人の、事件の解決。

2021年5月2日日曜日

太秦荘ダイアリー〈2〉 

 太秦荘ダイアリー〈2〉 三人娘、探偵になるっ! 望月麻衣

 小野ミサ ギターが趣味
 太秦萌  写真が趣味
 松賀咲  陸上部
 高校二年生の三人は太秦荘の二階の空き部屋に事務所を作って探偵になった。
 太秦荘に住み始めた漫画家・藤沢翔真は記録係になる。

 太秦そのの大学の森で秘かに飼っている蝶の大群探し。
 翔真は漫画の主人公のイメージのためにミサの兄・陵の友人・十条タケルについて調べるよう頼む。
 タケルの家は剣道の道場だった。異母弟がいる。「パン職人になる」と言って家を出ていた。陵とタケルと烏丸ユミの三人の微妙な関係も明らかに。翔真はタケルをモデルにするのを諦めた。

 萌の姉・麗、四条みやび、伊勢京香、三人と家頭清貴。伏見の『こんた』で。消防署救助隊員・北山駆。

 烏丸ユミと丸太真智。ユミが言った「梅を詣り、結びの社へ」意味を探しに探偵事務所に。
小説や漫画の翻訳コミック・ノベルサイトを作りたい。空いている時間を利用して少しづつチャレンジすることにした。