潔癖刑事・田島慎吾 銃の啼き声 梶永正史
警視庁捜査一課の田島慎吾は、自衛官の死亡事故現場に別の自衛官がおり、事故後すぐ現場から逃走していたことを怪しむ。朝霞駐屯地へ聴き取りに行くが体よく追い出される。隠そうとするものを追いかける。
田島の捜査を拒否する警務官の松井も、警察の捜査から何を隠そうとしているのか知らなかった。田島の調べと松井の調べを突き合わせた時、現れたのは、自衛隊のPKO派遣時のマスコミアピールのための防衛大臣の戦地視察とそのために窮地に立たされた自衛官の存在、自衛官の自殺。防衛大臣を殺害しようとする自衛官の存在だった。
イベント会場で、 自衛官・泉谷が防衛大臣を拉致し閉じこもった。田島も入り、泉谷の話を聞く。自衛官の自殺原因と、自分の行動の理由。松井は拳銃持参で泉谷を狙う。泉谷が銃を解体し膝を付いた。
防衛大臣が悪態を付く。裁判で何を言おうが、物事の見方は自分が決めると言う。松井の胸ぐらをつかんだ大臣の手首を捻り上げ脇腹を蹴り上げた。
なぜ撃たなかったのかという田島の質問に、泉谷は、松井さんに撃つ気がなかったと言う。松井も泉谷に撃つ気がなかったと言う。一発の銃弾の重さを知っている。
防衛大臣は音楽堂のイベントに出て行く。陸上自衛隊の音楽隊は防衛大臣を拒否し、ブーイングで迎えた。田島が防衛大臣の悪態を場内マイクで流していた。田島は知らないうちの事故だという。
松井は自衛官を辞めた。防衛大臣は辞職に追い込まれた。
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