九代目長兵衛口入稼業〈五〉 本所松坂町の怪 小杉健治
幡随院の九代目長兵衛は、無銭飲食騒ぎに出くわす。侍たちは「大代屋」が払うと言い、大代屋は知らないと言う。
大代屋の近辺では、商売の邪魔をするやからがいたり、客足が落ち店を畳む店がある。
無銭飲食していた不良御家人には、夜鷹殺しと中間・六助殺しの疑いがあった。
この嫌がらせには、立ち退きが隠されていた。口入屋・寺田屋、材木問屋・槙田屋、三千石の赤塚主水、吉原の華屋がいた。
華屋が吉原の外に店を持ち、吉原が火事になった後の仮宅にする。華屋は吉原の付け火まで考えていた。
長兵衛は、赤塚家に行き、計画段階の話をぶつける。長兵衛を殺そうとする家臣に公儀の目につくように暴れるぜ、家は潰れるぜと脅す。一人の家臣が赤塚を止める。華屋らの計画は頓挫した。
松坂町に活気が戻った。
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