2019年1月30日水曜日

空也十番勝負 青春編 ⑥⑦ 

空也十番勝負 青春編 ⑥⑦ 未だ行ならず 上・下  佐伯泰英
 空也は長崎に入った。島で会った高木麻衣と鵜飼寅吉に会い、長崎奉行松平石見守貴強家来・大坂中也と名乗り、寅吉の配下となり、長崎奉行所の長屋に住むことになった。
 長崎奉行所の剣道場、福岡藩の長崎藩邸の道場で稽古を続ける。空也は丸山の望海楼で二十五年前、父・磐音と奈緒の身に起った事を聞き知る。
 江戸に行く渋谷重兼と眉月も長崎に立ちより二日を共に過ごす。
 無人島で季遜督と稽古を積み、酒匂太郎兵衛との試合に臨んだ。
 江戸で、薬丸新蔵は藥丸長左衛門兼武と名乗り、三十間掘の三原橋際に野太刀流薬丸道場を開いていた。酒匂次郎兵衛を倒した。
 眉月は尚武館道場で磐音やこんと会っていた。睦月は勘定奉行中川家次男・栄次郎と婚約整った。
 空也の盛光が太郎兵衛の首筋を断ち切り、太郎兵衛の刃が空也の胴に斬り込まれて二人は倒れ込んだ。麻衣と寅吉がいる。
 寛永十年師走、聖寿山崇福寺大雄宝殿の石畳上に空也は血に塗れて転がっていた。

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