2019年3月11日月曜日

江戸の御庭番〈3〉 忍び崩れ

江戸の御庭番〈3〉 忍び崩れ 藤井邦夫
 御庭番の倉沢家に婿入りしたすご腕の隠密・喬四郎は、吉宗から小普請組支配組頭が二人急な病で亡くなったことを調べるよう命令される。風魔の老忍び喜平と出合う。喜平は金で雇われて働く忍びが集う忍び宿を塒としていた。
 小普請組支配組頭の上役小普請組支配・白崎英之進は組頭を使い、小普請組の者から役付きになることを餌に賂を集めていた。御家人・佐々木和馬の妻は身を売り作った金を騙し取られたことを知り切腹した。友人・黒木純之助は喜平を雇い仇討をしようとする。二人の組頭を殺した。喬四郎は、白崎英之進の命をを狙う喜平を助け、黒木は白崎を倒す事が出来た。喬四郎は白崎の金を黒木に渡し、佐々木の妻を身請けし、江戸を出るように勧める。
 喜平が泊まっている忍び宿の者が二千両を盗んだ。目的は書き付けのようだ。喬四郎は吉宗の命令で探る。吉宗の祖父・頼宣から由井正雪に送られた密書が狙いのようだ。忍び崩れを雇っているのは、死んだ事になっている間部詮房だった。鯖江藩藩主・詮言は反対だった。藩の重臣が詮房を斬った。密書は吉宗に渡された。御公儀が謀反を企て、不平不満を持つ輩を集め始末する陰謀だった。吉宗は燃やす。

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