鬼役〔二十五〕 引導 坂岡真
大名斬り 橘右近亡き後、命を下す如心尼から、御側衆・大曽根調所太夫と養子に出した息子・小見川藩の藩主の悪行を聞く。悪いのは藩御用商人を狙う商家の主、藩主に悪事の濡れ衣を着せ首のすげ替えを狙う江戸家老、息子を殺そうとする大曽根。藩主には心を入れ替えるよう諭した。蔵人介は藩主の小姓・末吉小平太が毒味で亡くなったのが残念だった。
鬼の目 鬼と言われた奥右筆・笹毛忠八郎が、町年寄・樽屋の息子が、父親の妾と情夫を殺し、江戸追放の罰なのは軽すぎるというので判を押さない。蔵人介が調べると、樽屋の妾では無く、殺したのも息子ではなかった。目付・矢田部信造の妾、煩くなって相談した末席の名主・佐平が殺しの段取りを付けた。矢田部の子飼いの刺客・大海常右衛門は
擬宝珠等を盗んでいた。矢田部、大海を殺した。笹毛は助かったと思っていたが、矢背家に付きまとう痩せ男が笹毛の生首を持ってきた。
破獄の罠 西ノ丸留守居役・臼井玄蕃に陥れられ、月崎兵衛が牢に入れられていた。妻・蓮が身売りしたと聞かされ、火事で解き放ちになった時に帰らなかった。蔵人介は月崎を助け、蓮を探し出す。蓮は牢同心に金を出せば月崎を助けると言われ身を売っていた。蔵人介は同心を打ち首にする。月崎は臼井玄蕃を討つ。月崎と蓮を千住宿まで送る。
義母・志乃がいなくなった。家宝の薙刀・鬼斬り国綱がなかった。3日経っても4日経っても帰らなかった。
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