新・古着屋総兵衛第十七巻 いざ帰りなん 佐伯泰英
文化四年 1807年
老中職を狙う若年寄京極家の用人と御用商人摂津の金貸し三留屋作左衛門が、古着大市の元締めの座を狙ってきた。三留屋が有する阿片を京極家の抱き屋敷にも隠し用人の野望を壊す。三留屋の船から大砲を奪い、隠された阿片が見付かり三留屋も捕まる。
総兵衛は、坊城母娘と共に京に行き、茶屋家の仲立ちで桜子と仮祝言を挙げる。
秋月藩の元家臣・築後平十郎が、大黒屋の仲間に加わった。道場の師範代だった築後は、本藩中老を本家とする黒田源之丞に手加減しないで勝ったために藩を出奔していた。総兵衛に付いて京に行き、築後を追う黒田家家臣と遭遇し、一対一の勝負でけりを付けた。
バタヴィアで新しい船・カイト号の造船を手伝っていたイマサカ号の乗組員が日本への帰途に付いた。総兵衛の母・今坂恭子はカイト号の乗組員を集めるためホイアンに残った。信一郎とりんの間に海生が生まれていた。
秋、イマサカ号と大黒丸は江尻の船隠に戻った。
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