2019年3月14日木曜日

風烈廻り与力・青柳剣一郎㊹ 

風烈廻り与力・青柳剣一郎㊹ 泡沫の義 小杉健治
 青柳剣一郎はすご腕の殺し屋に命を狙われる旗本の次男・小瀬直次郎の護衛を頼まれる。
 鉄砲洲で遊び人が二人殺された。犯人は直次郎を狙う同じ人物だった。剣一郎は直次郎が狙われる理由を探る。水茶屋の娘・せつを自死に追い込んでいた。船宿の若旦那の命もねらわれていた。剣一郎は若旦那殺しを阻止する。直次郎を殺そうと屋敷にやってきた殺し屋・藤吉の前に立つ。藤吉は死ぬつもりで剣一郎の刃に向かって行き、殺される。
 殺し屋が殺したのは、あくどい取り立てで一家心中に追い込んでいた金貸し、商家の先代主人夫婦殺しの嫌疑が掛けられた現主人。せつの事件。復讐を図る身内がいないが、藤吉を雇って復讐をしている。剣一郎は病を克服できず死を待つ、元臨時回り同心・近間宗十郎に会いに行く。
 近間宗十郎は言う。嫌疑が掛かっても悪事を見逃してしまっている定町廻り同心に腹がっ立った。見抜けない同心の力不足、疑いがあるとわからせようとしたが気付かない同心。難事件が起るたびに青柳様の力を借りる。今回も解決したのは青柳様だった。同心が真相を掴んで私の前に現れて欲しかった。
 近間に恩があった元盗賊仲間だった兄弟が、恩返しのつもりで病気の近間の世話をしていた。弟・藤吉は商家を脅して金品を巻き上げる博徒の親分の子分を叩きのめした。腹いせに流れ者に妻子を殺させた親分は罪に問われなかった。藤吉は親分を殺した過去を持っていた。
 植村京之進、只野平四郎、曾根哲之進が近間宗十郎に呼ばれた。全て宗十郎が仕組んだ事だと知らされる。

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