2021年12月23日木曜日

紅雲町珈琲屋こよみ⑨ 月夜の羊

紅雲町珈琲屋こよみ⑨ 月夜の羊 吉永南央

 草は、朝の散歩の途中、たすけてと書かれたメモを拾った。
紅雲中の女子生徒が行方不明になる。その後、生徒・渡辺聖は家出と判明し一件落着する。では助けを求めるのは誰か。
 草は玄関で倒れた老女を見つけ救急車を手配する。鍵を預けられる。郵便物を片づけたり するうち、家に引きこもりの男がいることを知る。
 紅雲中学の新校長が制服に喧しく、自由な時代のパネル写真を捨てた。二枚のパネル写真が届けられた草は引き取りて現れるまで小蔵屋に飾った。そして「苦さ知る、十四歳」写真展を開催した。
 ひきこもりの男は九年前会社の失敗を一人の所為にされ、信頼していた人にも裏切られ帰ってきて引きこもってしまっていた。草は聖と一緒に百々路家の掃除をし、空気を入れ替える。水道の老朽管の更新工事で断水した時、圭一が出てきた。草は「たすけて」と書かれた裏に彼の妹に「うけいれる」と書いてもらった吹き出しを渡す。

 圭一は関西へ飛び出すことができた。

 久美は一ノ瀬と同居を始めた。親に内緒だったが知られた。

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