大江戸科学捜査八丁堀のおゆう⑧ 山本巧次
〜ステイホームは江戸で〜
東京でコロナが蔓延する。関口優佳は江戸にいる。
子供が攫われ数日後に何事もなく戻ってくるという事件が続いている。岡っ引き・源七の息子・健太がいなくなる。健太も帰ってくる。健太の兄・栄一の記憶で犯人は捕まる。犯人に命じた男・萬吉に命令していた女房・廉は殺されていた。勾引かし事件が、殺人、そして信濃屋の跡継ぎ問題に繋がる。
材木問屋・信濃屋の主人・道久の三才の孫捜しをしていた。先妻の弟・吉次郎と、従兄の子・嬉一が子供を連れて名乗りを挙げていた。廉も連れて行く子供を探していたのだった。
廉の爪の中の血液検査から廉を殺した犯人は店のことを心配した信濃屋の大番頭だとわかった。
優佳は子供二人と道久のDNA検査を、東京の宇田川に頼んだ。宇田川は優佳の持ち込んだあらゆる者のDNA検査をした。そして判った事は、子供二人と道久との親族関係は無い。子供一人は、吉見藩江戸詰勘定方・由木藤十郎であることだった。
理詰めの問いで、大番頭は自白し、子供の一人は捨て子だったと白状し、もう一人の子供に対しては父上はどこ?との質問に由木の膝に手を置いたことで明白となった。
ゆうは道久の後妻・佳と二人になり確かめる。道久の嘘だったことを。嘘の孫を仕立てた連中に孫などいないと放逐するつもりだった。ゆうは道久に会うが、道久は物事を考えられるような状態では無くなっていた。
道久が亡くなったあと闕所になるだろう。佳は捨て子だった子供を育てることにしている。
由木は藩のために三千両のために子供を出した。鵜飼伝三郎の口添えで三千両を融通してもらえた。鵜飼の本名は由木正臣。昭和二十年、先祖の話しを聞かされていた。藤三郎は先祖だった。
0 件のコメント:
コメントを投稿