〈磯貝探偵事務所〉からの御挨拶 小路幸也
刑事を辞め、探偵になった磯貝は、元同僚・鈴元から探偵事務所のビル一階のアートギャラリーの店長を紹介される。彼女・勝木奈々は鈴元の中高時はそんなに親しくない同級生だった。奈々の夫・勝木章38才と連絡が取れなくなっているので探して欲しいと言われる。勝木章は、ペンネーム綾桜千景でライトノベル作家をしていた。
綾桜が創作教室の講座の五年間手伝いにきている大学を卒業した佐々木翔子に会う。彼女も連絡が取れなくなっていた。
磯貝がバイトに誘っている桂沢光。彼は大学二年、磯貝が刑事を辞めるきっかけになった事件の関係者だった。光の母の妹・事件がきっかけで記憶をなくしている青河文は小樽の〈銀の鰊亭〉に住み、光も一緒に住んでいる。事務所のあるビルの土地も青河家の持ち物だ。
光が、間宮ひかるさんと知りあい鉄柱の写真を撮りたいと光の車で実家近くの鉄柱の写真を撮りに行く。鉄柱のそばに勝木という農家があった。ひかるの実家は喫茶店だった。喫茶店のアルバイトの面接に佐々木翔子がきていた。
磯貝は手詰りになり、綾桜の本を読んでいる。舞台が銀の鰊亭だと思われる話があり、鰊亭に出向く。そこで光と文がひかるの写真撮影の目的が分からないとはなしていた。磯貝はひかるちゃんを呼んで聞けばいいと集まるおでんだてをする。知りあいのS大建築学科准教授・宮島俊を呼び、写真を見る会を開く。ひかるちゃんは佐々木翔子と一緒に来た。磯貝は匿名にし、探偵というこも隠していたが、翔子がきたことで身元が分かってしまった。
ややこしいことは省き、ひかるに何故写真をとりに行ったかを尋ねる。ひかるはグライダーで上を飛んだ時、その家の人が動物を抱えている写真を撮った。実家付近では動物虐待の噂とかがあった。ひかるが飼っていたネコもいなくなりその敷地に埋められているのではないかという思いがあったと言った。その農家は磯貝が探している勝木の弟の家だった。
別の日、宮島も含めみんなで訪れ、彼と話をする。勝木の取材ノートに書かれた数字は勝木の弟の家を示す数字だった。この数字を書いたのは鈴元だった。
磯貝は細かく調べ、一つの結論に達する。綾桜千景はあの家の庭に埋まっている。
二人を呼び、たどり着いたことを話す。二人は話した。二人の不倫を知った章は、自分のマンションで奈々を犯人に仕立て上げるための偽装をした自殺をした。見付けたのは弟だった。弟は全て理解し、兄の遺体を運び自分の庭に埋めた。遺体がないところに奈々は戻り鈴元が呼ばれた。彼は事件現場をビデオで撮った。二人は章を失踪者のままに出来なかった。そして優秀な刑事・磯貝に託した
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