2022年4月30日土曜日

警視庁捜査二課・郷間班 

警視庁捜査二課・郷間班 トラブルメーカー 梶永正史 

 巡査・鈴木の場合 郷間彩香32才 警視庁捜査二課村瀬班に配属。捜査中、捜査一課の父病死
 鈴木27才 保守的で平和主義 和を乱す者は苦手。世渡り上手、マルチプレイヤー。 
 赤坂署と共同で投資詐欺を追う。郷間は捜査が手ぬるいという。赤坂署は動き出した。
 五百万を被疑者に渡そうとしている人がいる。被害者が増えないように鈴木と郷間は二人の前に出、お金を預けることを阻止する。証拠隠滅させないためマンションに家宅捜査が入った。見つけたお金から被害者の指紋が見つかり詐欺の自供をした。投資したように見せていたのは穴埋め金だった。
 鈴木は郷間ウイルスに感染、郷間班ができる日がきたら行きたいと思う。ほかでは見ることの出来ない場所へ連れて行ってくれる。その先を見たい。

 警部補・秋山の場合 一年後
 警視庁組織犯罪対策部。警察内部に舎人組の内通者がいることが判明した。候補に上がったのは秋山康弘だった。寺尾課長から確信的発言をされ秋山は寺尾を殴る。秋山は臼井と二人一組で動いている。
 郷間は出会い系詐欺を調べている最中、秋山に志村企画のことを聞きに来る。志村企画は舎人組に関係していることを秋山が調べている最中に郷間は、舎人組に家宅捜査に入った。踏み込むことが筒抜けだったようで何も摘発出来なかった。
 秋山は捜査に加えて貰えなくなった。郷間は舎人組の古い写真でガレージの変わりようを見ていた。フォレスターがトレーラーを牽引し、別の場所に移動していることを突き止める。Nシステムで探し、追いかけ、見つける。無理にトレーラー内に入り込んだ秋山は、舎人組と繋がりのある警察関係者の内通者リストをUSBメモリーにコピーさせる。オリジナルデーターは消去させた。
 秋山は寺尾を殴ったことで刑事部長・吉田に呼び出される。吉田に握手時にこっそりUSB メモリーを渡す。
 部署を移動することになった。最悪の懲罰人事を申し遣ったと郷間に言う。郷間班に移動。
 寺尾と臼井は内通者だった。

 巡査・三浦の場合 銀行立てこもり事件後。
 捜査二課五係・三浦 
 匿名通報ダイヤルでかかって来た、筒井という都議会議員候補が不正をしているという情報を調べよと言われる。みんなガセだと言い、自分に廻ってきたことに不満だったが、不平不満を言わず、命令通り黙々と仕事をこなす、そうすることが自分の存在意義を示す唯一の道だと思っていた。
 パソコンで調べていると郷間は、自分の目や耳で直接情報を得ないと見える景色が違うと言う。思ったことは口にせよ。”血の通ったコミュニケーションが全てを変える”
 選挙事務所近くの市民の声を聞く。
 三浦は移動の気はあるかと聞かれる。郷間からの指名だった。
 直接筒井に質問する。筒井のライバル候補者にも質問する。
 郷間は数字だけ追うのではなく動かしている人を理解しないとと言う。
 花屋のレシートから離婚した妻の死、残った息子に会いに行き、匿名電話が息子・徹也からのものだったことが分かった。息子は父を憎んでいた。筒井を連れて徹也と会う。
 郷間は「まだ不十分ね」と言う。
 妻の母親に会う。筒井が送った徹也に隠されていた手紙を預かり、筒井と徹也に会う。
 筒井に不正がないこと、告発も虚無であったことを報告した。
 郷間班に移動した。長居するつもりはない。昇進試験に合格し別のフィールドに移るつもりだ。
 ハイブリッド・セオリー後移動。

 巡査部長・佐藤の場合 捜査三課 どこでも誰でも懐柔してしまう。
 佐藤は三晃興業は空き巣に入られたが、被害届を出さず自分たちで犯人探しをしているとの情報が入った。ノビサダを探していると言う。ノビサダを以前捕まえたという郷間に会いに行く。
 ノビサダが別れた妻の家に忍び込み、お金を盗んでいると思われたが、認知症のため使った金銭のことを忘れて泥棒が入ったと騒ぐ妻のため、お金を補填していた。
 三晃興業は空き巣に入られ大金といっしょにあった生活保護の面接カードも盗まれていた。盗んだ者はノビサダの知人で、三晃興業が、ノビサダの妻をだまそうとしていることがわかりノビサダに連絡した。ノビサダは佐藤を知る仲間に情報を警察にいれるよう頼んだ。
 三晃興業は福祉担当職員とくみ、生活保護費を不正に支出させていたことが分かった。不動産も奪っていた。
 人間関係に疲れたら、いつでもウチの班に来ればいいという郷間の言葉に、「行きます。行きたいです」と社交辞令で応えた佐藤に、郷田は転属希望の意思表示と受け取ったようだ。

 元警視監・吉田と野呂 
 吉田は、和田倉門前にサラダバー「吉田ファーム」をオープンした。
 いろんな情報が集まる。
 郷間彩香が立ち寄る。

 

 


2022年4月28日木曜日

警視庁捜査二課・郷間彩香④

警視庁捜査二課・郷間彩香④ パンドーラ 梶永正史 

 郷間警部補は警察庁監察部の米田から捜査協力の依頼をされる。新宿署の利根警部に暴力団から金銭をうけとっている疑いがあるため調査してほしいという。警察庁長官官房 ・吉田からの推薦だった。利根と接触していた御坂組の黒川は三日前に刺殺体で発見され、同時に利根も姿を消していた。

 黒川はどこかの企業を強請り金回りが良かったという話だった。
 利根は淀橋道路の不正を調べていた。 利根の離婚した妻の入院費を払っていた。
 淀橋道路は十年前に談合で、一年指名停止処分になっていた。淀橋道路の社長・日吉から黒川にお金が渡っていた。日吉社長は黒川のことを”あやめ”にどうにかして欲しいと相談していた。
 黒川を殺したという犯人が名乗って出た。花戸組の若い者だった。
 調べたことを報告して、調べは打ち切りと言われた。
 郷間たちは、不正入札でそのまま調べを続ける。
 利根が見つかった。連行される前に利根と話をする。
 利根は、五年前に上司・清水が調べていて、途中で止められた、淀橋道路の不正入札のことを黒川に情報として流した。そのため黒川が殺されたと思い次は自分が殺されると思い隠れたのだった。清水は調査を止めることが悔しく淀橋道路に乗り込み、百万円と車を貰った。係長に昇進した。

 郷間はコンピューターのメンテナンス技術師のカードキーを使い、警視庁のコンピューターのデータ検索をする。一時間、見つけたものは、見えない談合組織があるということ。その他という理由でうち来れた隠された談合事件の多さ。サイバージョッシュというベンチャー企業。
 郷間は謹慎させられる。郷間班の面々は郷間のマンションで調べを進める。
 サイバージョッシュは国からの助成金で全国的な多種多様な職種を交えた談合を行えるコンピューターシステムのプログラムを作り、官房長官を先頭に談合を行っている。という結論にたどり着く。
 郷間は警察官であるうちにと、福山官房長官に会う。吉田がお膳立てをしてくれる。福山は、あらゆる公共事業を横断的に取りまとめる裏の情報システム、談合組織”あやめ会”の存在を知っていたことを認める。国の経済を守るためだという。
 郷間は反論できなかったことを悔しがった。

 人を助けるために開発された素晴らしい技術を持つ会社が、談合組織に入っていないためにスタート地点に立てなかったということを知り、郷間は再度立ち上がる。
 総理に会う。談合組織の黒幕が官房長官であることを訴える。同じ時刻、捜査二課は特別捜査本部の設置を進めている。総理に対する背任、国民に対する詐欺で告訴して欲しいと頼む。動き始めた。談合で調べられたが、途中で打ち切られた案件の会社があやめ会に入っていた。警察から米田が関与していた。

 福山は辞任した。三日後、逮捕された。吉田はトカゲの尻尾斬りだと言った。吉田が辞任した。郷間は聴訴室第二係に配属された。

 吉田は郷間に付き合いを申し込んだ。
 

 

2022年4月26日火曜日

警視庁捜査二課・郷間彩香③ 

警視庁捜査二課・郷間彩香③ ハイブリッド・セオリー 梶永正史 

 郷間は、匿名の通報を受け墨田区長の汚職を調べる。関崎区長が親から引き継いだ金融会社を調べる。区長ではなく山田が社長だった。匿名の主と思われた男が遺体で発見された。区長が切り付けられ怪我を負った。山田が社長の金融会社をしらべている男がいる。浅草署の中山巡査が、山田の廻りで動いている男・萩原と交友がある。萩原は山田に復讐しようとしていた。山田の金融会社に両親は自殺に追い込まれていた。萩原が大怪我を負わされた。萩原には兄妹がいた。萩原は兄と思われていたが、妹だった。兄は警察官だった。萩原は自分が調べた山田の隠し口座の情報を出した。すべて凍結させるつもりだった。すべてのお金が無くなっていた。

 関崎区長の夫は交通事故で亡くなっていた。関崎議員は当時に区長が幹部議員と結託して利益を得る状況を変えようとしていた。利害関係の中に山田がいることがわかった。そのため山田は関崎議員を交通事故で殺した。殺したのは警察官・松本、犯人になったのは一ノ関。一ノ関は、出所後、松本が警察官だと知って強請った。そして殺された。匿名の電話の主は一ノ関と思われたが、その前に殺されていた。

 兄妹の復讐の裏で糸を引いている詐欺師がいた。一ノ関の振りをして電話をした男。山田の隠し口座に自分の口座を入れ、最終的にすべてのお金がその口座に入るようにした。郷間は口座を見つけ凍結した。彼から郷間に電話があった。繰り師。彼は病気でながくない。

 山中巡査は査問委員会に掛けられた。郷間班に入った。

 

2022年4月24日日曜日

黒崎警視のMファイル②

黒崎警視のMファイル② ロゼッタ・ストーン 六道慧

 灰島は交番勤務をしている。谷戸研究所の駐車場で、共同開発をしている藤木自動者の専務・藤木裕太郎が銃殺された。

 灰島の相棒だった相沢詩織は、省エネ社会を標榜する谷戸研究所に潜入していた。

  藤木専務の愛人と言われる松浦杏奈が相沢と同じ寮の五階に住んでいるが行方不明になった。松浦杏奈は偽名だった。本当の松浦杏奈は三年前に亡くなっていた。偽松浦杏奈はヒットマン「Sのリン」と思われた。

 相沢の行方がわからなくなった。

 灰島は黒崎警視に渡されたMファイルを、神野に渡した。娘・麻梨絵と食事をする。もともと神野の命令でMファイルを探すために黒崎に近づいた灰島だった。麻梨絵に見初められ付き合うようになっていた。神野時男、内閣情報調査室元室長。

 相沢がウエディングドレスの格好で死体預かり所で見つかった。

  神野は谷戸研究所と藤木自動車工業の株主だった。

 麻梨絵は神野時男とヒットマン・楊鈴の娘だった。麻梨絵は灰島と相沢の仲をやっかんで相沢を殺していた。遺体隠しを助けたのは麻梨絵を好きになったリンと親子を演じた門馬和也。リンの恋人・渡部稔。警備員・坂本稔。ウエディングドレスは麻梨絵のために用意されていた。楊鈴はすい臓ガンで亡くなった。亡くなる前に娘といたくて日本に来ていた。白い棺桶も御遺体ホテルも楊鈴用に用意されていた。藤木は楊鈴が殺していた。

 十五年前、黒崎と白井は日常的に賄賂を受け取り政財界のパイプ役を務め反社会的勢力共深い付き合いがあった神野を逮捕するつもりで白井の息子・鷹彦を潜入させた。神野の愛人だった楊鈴に殺された。鷹彦は拷問死だった。神野は事件を握り潰した。神野の力は強く対抗できなかった。黒崎は「黒崎警視のMファイル」を記すようになった。警察、政財界の醜聞を克明に記した事件簿。「黒崎警視のMファイル」噂がひろがり立場が逆転し神野は追いつめられた。

 

2022年4月22日金曜日

「走る」ための食べ方

「走る」ための食べ方 村野あずさ 

 マラソン快走のための食べ方


2022年4月20日水曜日

名探偵・浅見光彦 全短編

 名探偵・浅見光彦 全短編 内田康夫
    2018年3月13日死去

 地下鉄の鏡 投身自殺と言われた女性・ひろ子の友人・哲子が、遺書は書いたが自殺するのは止めたと札幌から電話を貰ったと言う。光彦は死んだ女性の最期の言葉を聞いていた。「地下鉄の鏡で見た・・・。」光彦は札幌の地下鉄で自殺阻止の鏡を見る。哲子に北海道の地下鉄の鏡の中で見た人が彼女を殺したのでしょうと知らせる。哲子はひろ子と交際しながら部長の娘と婚約した男にその話しをする。彼は何故か北海道に行っていた部長が鏡の中の人だと思い部長に秘密を知っていると話す。部長は怒り娘との話を断った。彼は会社を辞めた。
 光彦はひろ子と幽霊話を広げて犯人が動き出すように仕掛けた。ひろ子の近所の男が麻薬の運び屋だった。鏡の中の男だった。ひろ子は何も知らなかったがひろ子を見た男は見られたと思った。坂本に運びやをやらせていた男・根岸が突き落としていた。坂本が光彦の電話に躍らされ根岸に殺されると思い自分で警察に密告した。

 鏡の女 光彦の初恋の相手・夏子からミニ鏡台が送られて来た。夏子が自殺したことを知り光彦は動く。姉・静香に会う。夏子から来た手紙を見せてもらう。いろんな場所に助けてとか殺されるの言葉が隠れていた。光彦は鏡台を静香に返す。夏子の夫に愛人い、妊娠していることが分かった。愛人に、ミニ鏡台が送られてきた。送り主は夏子、住所は多磨霊園だった。愛人は流産し自殺した。夫は静香の復讐と思い押し掛ける。静香は鏡台を持っていた。
 夏子の墓で同級生に会った。三年前に、夏子が、自分が死んだら送って欲しいと送り主と送り先を書いて頼んでいたことが分かった。

 透明な鏡 ホテルの大浴場で、小柴美砂子が死んでいた。美砂子は木下と付き合っていたが、木下は美砂子の友人・片山鈴子と結婚しようとしていた。まだ誰にも話していなかった。彼らは五人、大学時の友人だった。いくら捜査しても犯人が浮かばない。
 美砂子は自殺だった。オブラートを紙縒りのように縒りロープ状にして首を吊った。オブラートはお湯に溶けた。

 他殺の効用 三十億の手形決済が近い会社の新社長が死んでいるのが見つかった。自殺では保険が下りない。後三日で保険が下りるという微妙な時期だった。自殺で終わらせようとした警察に対し、光彦は、椅子が新しいこと、風呂場のシャワーが出ていたことで他殺説を唱える。前社長以来の重役が、新社長の無能ぶりが腹立たしく殺してしまったと遺書を残して死ぬ。重役の家に失禁後がある椅子があった。犯人死亡で決着し保険が下りた。
 社長は重役に後を椅子を動かすことを頼んでいた。もし警察が自殺という場合は光彦に頼むことも伝えていた。

 逃げろ光彦 喫茶店を出た後を追いかけてきた店員に忘れ物ですと携帯電話を渡された。
光彦は受け取ってしまう。光彦は携帯の持ち主を知っている。メールで入っている暗号を解く。別の日に、ホテルで彼女を見つけ彼女の部屋へ行く。電話が掛かり、兄が「逃げろ光彦」という。光彦は逃げた。彼女は光彦を知る刑事に見張られていた。麻薬取引に関係する者だった。光彦は暗号を解き、取引の日時を知らせた。彼女はFBIのオトリ捜査官だった。

 名探偵は居候 光彦のところに親戚の大学生・聡が来た。何があったか分からないが警察に捕まりそうだと言う。光彦は乗り出す。聡が気にかけていた高校生が行方不明になっているようだ。誘拐したと手紙がきたので公開されていない。彼女の部屋の裏に聡の学生証が落ちて見つかり足跡も聡の靴後と同じものだった。
 彼女の両親は独身女優と俳優で、父親の兄の娘として育てられた。古い昔の庄屋の家だった。その養父母が交通事故で亡くなった。今は父親の弟夫婦と祖父母と共に住んでいる。
 彼女の遺体が見つかった。警察に連絡したために殺されたという家族に対して、光彦は、犯人の決めてを話すが誰であるかは言わないで帰る。
 犯人は弟の嫁だった。被害者を可愛がる祖父母によって、自分たちが隠忍して世話をしても遺産が彼女に渡ってしまうかもしれないと自分を追いつめ事件を起こした。
 


2022年4月18日月曜日

潔癖刑事・田島慎吾 銃の啼き声

潔癖刑事・田島慎吾 銃の啼き声  梶永正史

 警視庁捜査一課の田島慎吾は、自衛官の死亡事故現場に別の自衛官がおり、事故後すぐ現場から逃走していたことを怪しむ。朝霞駐屯地へ聴き取りに行くが体よく追い出される。隠そうとするものを追いかける。

  田島の捜査を拒否する警務官の松井も、警察の捜査から何を隠そうとしているのか知らなかった。田島の調べと松井の調べを突き合わせた時、現れたのは、自衛隊のPKO派遣時のマスコミアピールのための防衛大臣の戦地視察とそのために窮地に立たされた自衛官の存在、自衛官の自殺。防衛大臣を殺害しようとする自衛官の存在だった。

 イベント会場で、 自衛官・泉谷が防衛大臣を拉致し閉じこもった。田島も入り、泉谷の話を聞く。自衛官の自殺原因と、自分の行動の理由。松井は拳銃持参で泉谷を狙う。泉谷が銃を解体し膝を付いた。
 防衛大臣が悪態を付く。裁判で何を言おうが、物事の見方は自分が決めると言う。松井の胸ぐらをつかんだ大臣の手首を捻り上げ脇腹を蹴り上げた。
 なぜ撃たなかったのかという田島の質問に、泉谷は、松井さんに撃つ気がなかったと言う。松井も泉谷に撃つ気がなかったと言う。一発の銃弾の重さを知っている。
 防衛大臣は音楽堂のイベントに出て行く。陸上自衛隊の音楽隊は防衛大臣を拒否し、ブーイングで迎えた。田島が防衛大臣の悪態を場内マイクで流していた。田島は知らないうちの事故だという。

 松井は自衛官を辞めた。防衛大臣は辞職に追い込まれた。