女學生奇譚 川瀬七緒
フィリーライターの八坂駿はカメラマンの篠宮由香里は、編集長・火野正夫から「月刊シュタイナー」の取材を頼まれた。
「この本を読んではいけない・・・。」と書かれた警告文を挟んだ古本を調べることだった。持ち込んだ女・竹里あやめの行方不明の兄の部屋に残されていた本だという。
昭和初期の女学生監禁事件の独白手記だった。現実にあったことだと調べ上げ、十一体の髑髏を見付けた。その場から竹里あやめと古本と八坂が書き上げた資料が消えていた。
八坂は一卵性の双子だった。ウルバッハ・ビーテ病でもあった。恐怖が感じられない病気だった。弟・芹澤聡は祖父母と父親を殺し刑務所にいる。心理療法士が五人付いていた。恐怖を感じるプロセスを解明することで、心的外傷を癒すといわれている。反社会的な思想に染まった弟と八坂を被験者とされたと八坂は思った。編集長・火野も仲間だと思う。あやめも八坂を観察する役目だが被験者なのだ。
八坂と篠宮はあやめを助けにシアトルへ行こうと思う。擬似家族である自分勝手な妹を全力で助けることに決めた。
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