新・剣客太平記⑥ 黄昏 岡本さとる
師範代 三田二丁目直心影流・狭道場の神守新吾30才は浪人と揉めている中間・新平を助ける。中間の主人・梶原三春を紹介される。梶原家に出入りする。梶原家に誰の姿もなくなった。竜蔵にも言われ新吾は見合いをする。現れたのは三春だった。縁談に見向きもしない新吾の父親と竜蔵と梶原家の芝居だった。知らなかったのは新吾だけ。
丸形十手 百鬼の親分と呼ばれた鉄五郎は隠居して煙草屋を営んでいた。女房・よしが店を切り盛りしていた。よしが亡くなった。鉄五郎は人付き合いは下手だ。隣に大阪からきた小間物屋が店を出した。主・徳兵衛の弟・多之助が鉄五郎の家に出入りする。多之助が芝の放蕩息子の悪事に引き込まれそうな所を助ける。鉄五郎は多之助に御用聞きの話をする。多之助は放蕩息子たちの後を付け、抜荷の人参や唐薬や阿片を売りさばく仲介者・北町同心北原が目を付けていた・手塚洋蔵・のところに行き着く。帰らない多之助の残した後を追いかけ鉄五郎が行く。竜蔵の言葉で鉄五郎を見守っていた網結の半次と国分の猿三の知らせで動いた竜蔵が助け、手塚を捕まえた。多之助は鉄五郎の乾分と認められる。
酒弁慶 女川菊之助が入門してきた。強くなりたいという。半年経っても強くならない。女川は元旗本の家来だった。用人と勘定方の不正を菊之助のせいとされた。許せずに主君の前で二人の悪事を言い立て二人は召し放ちとなったが女川も家を追われた。妻・多賀は息子・松太郎を連れ家を出て、破落戸が屯する北澤泰造の剣術道場にいる。女川が酒を飲むと人が変わることを知った竜蔵は、五日でまじないを掛ける。酒を飲まし、北澤の所に行き北澤を倒し多賀に三行半を突きつける。松太郎を迎えに行く。これからは酒を封じおれの前だけで飲むように言う。
安寧の地 人斬りをしていた五十嵐左内は、一年前に竜蔵の知恵で漁師の網元・綱五郎の投網に魅せられ漁師生活を送っていた。左内が人斬り仲間・六角山十郎が信州上田で百姓をしている山十郎を見たと言う話をきいたと竜蔵に話した。
佐原信濃守の御用で猫田犬之助と、僧形の丸坊主になり青雲坊と赤雲坊となのり信濃上田に行く。上田松平家中の主流派は強行に反対し決起を図った若侍の討伐を安田仙右衛門に託した。仙右衛門の叔父・新田の名主・吉左衛門の専横が目に余るようになった。郡奉行に渡り奉公の本間総三郎が着いた。本間は権兵衛と名乗り百姓をしている山十郎に仙右衛門との対決を頼む。本間は山十郎の正体を知っていた。山十郎は相討ちになった。竜蔵と猫田は見届け上田を離れた。五十嵐には人違いだったと言うつもりだ。
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