2017年3月24日金曜日

弥勒シリーズ⑦

弥勒シリーズ⑦ 花を呑む あさのあつこ
 損料屋の後添え・常が前の亭主に脅かされ金を要求された。亭主を殺すと言われ常は前の男を殺してしまった。情状酌量で追放になった。北定町廻り同心・木暮信次郎は常が芝居をし上手くやったと言う。本人にも今回は上手いことやったが、同じ手は二度通用するとは考え無い方が良いよ。と言う。
 東海屋の主・五平が妾の幽霊に殺される事件が起きる。同じ夜、妾・宮は妾宅で喉を突いて死んでいた。信次郎と伊佐次があいついで風邪を引き寝込み、信次郎は事件現場を見ずに遅れて事件を調べ出す。
 五平は阿片中毒になっていた。五平が阿片のことを公にしそうだったので手代・作造と女中・ときが薬で五平を殺していた。内儀・栄を近づけないための幽霊芝居だった。元締めは常だった。
 政敵に負け逼塞している遠野屋清之助の兄・宮原主馬が病気で寝込み、薬のため五百両を都合したことで清之助の知る所となった。薬が阿片のようだ。常の元からお金を持ち逃げしようとしたため、医者が殺された。清之助は兄のことを断ち切れなくて医者の手配をする。
 常は信次郎が出てきたため、長崎に逃げようとする。作造とときも自殺に見せかけ殺される。阿片のこと、常のことは表に現れていない。作造とときが五平を殺し自死したことになった。常は信次郎の前に現れ、事の次第をしゃべって江戸を去る。

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