2018年10月15日月曜日

しゃばけシリーズ⑰ むすびつき

しゃばけシリーズ⑰ むすびつき 畠中恵
 昔あった人 広徳寺の寛朝から付喪神になった蒼玉を見せられる。貧乏神・金次は二百年以上前の戦乱の世に出合った若長の話をする。若長は若旦那・の前世だという。蒼玉は若長の元に辿り着いたのだ。金次は買い取り蒼玉は若旦那の元に落ちついた。
 ひと月半 若だんなが仁吉と佐助と一緒に箱根に湯治に行ってひと月半になる。自称、死神と言う者が三人集まる。白三郎と紅四郎と黒次郎。黒次郎は守狐だった。白三郎は長崎屋の近くの川で亡くなった船頭の幽霊だった。橋に捕らえられて、代わりが来まで成仏できなかった。白三郎は河童を代わりにしようとしていた。河童はいやがった。紅四郎たち死神は白三郎を強引に橋からはがし歩き始めた。白三郎は消えた。
 むすびつき 鈴の付喪神・鈴彦姫の鈴がある五坂神社には星ノ倉宮司という神社の道具や飾り物を作るのが上手い職人がいた。五十年前に亡くなり、材料の金が無くなり、五坂神社はお金に困り、鈴彦姫の鈴が売られようとしていた。若だんなは星ノ倉宮司の書き残した物を調べ、金を探し出す。鈴の脇の小さな鈴たちが金の塊だった。五坂神社は金細工等を造れるようになり鈴は売られることがなくなった。鈴彦姫は若だんなが星ノ倉宮司の生まれ変わりだと思っていたが、星ノ倉宮司は金のことが心配で今でも幽霊としてこの世にいたことで生まれ変わりでないことが判った。
 くわれる 若だんなの所に許嫁の於りんと一緒に、もみじと名乗る悪鬼が来た。三百年前に若さんは困ったことがあればおいでと言ってくれたと言う。もみじは一緒にきた青刃と無理矢理結婚させられると、親から逃げてきていた。若だんなの幼馴染み・安野屋で修行中の栄吉が、元兄弟子・雪屋が持ってきた味噌饅頭をヒントに作った味噌団子に嫉妬してもみじと於りんを誘拐した。二人を返して欲しければ団子を作るなと言ってくる。若だんなは広徳寺にいることを見抜き寺に行く。勾引かされたと思っていない二人がいた。
 こわいものなし おしろたちが住む一軒屋の近くの長屋に病気の笹女が住んでいた。笹女が飼っている猫・ダンゴは猫又だった。おしろを通して長崎屋の薬を渡していた。笹女の隣に住む夕助はダンゴと笹女の話を聞き、人が生まれ変われることを知った。生まれ変われるなら死ぬことが怖くないと言う。若だんなは転生の話を寛朝にして貰うために船で広徳寺に行った。船上で女の子を攫い売に行く男と会った。夕助は女の子を助ける。広徳寺に着くと、広徳寺の僧と神宮寺の僧と神職が揉めていた。夕助は巻き込まれ亡くなった。大物主・祭神が現れ、夕助の輪廻転生を約束する。蝶になり魚になり夕助は早く生まれ変わる。若だんなは九官鳥になった夕助を笹女の所に預けた。

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