2018年10月9日火曜日

剣客船頭(二十)男泣き川

剣客船頭(二十)男泣き川  稲葉稔
 音松は沢村伝次郎が定町回りの同心だった時小者をしていた。今は万と油屋を営んでいるが、時折伝次郎の探索の共をしている。音松は下崎勘兵衛が敵の益川左馬之助に斬られ死ぬところに出会した。為に知り合いの定町廻り同心・中村直吉郎を助けて、益川を探すことにした。下崎の父親が益川に斬られたのは十年前、益川が冬という女と一緒にいることが分かった。音松は冬の似顔絵を持って探していた。益川に近付いた音松は斬られた。
 音松の死を看取った伝次郎は益川を探す。冬は千草の近くに店を出し、命を狙われた女・ことだった。ことが冬だった。益川は道場破りをし、二十両を稼ぎ、益川は冬に店を持たせて別れ、今は冬の妹・光と一緒にいた。益川は道場破りをした道場の門弟にも追われていた。
 逃げる益川と光、追う伝次郎、自分たちが討とうとする道場の門弟。光を囮にして益川は反対に逃げる。光を追う道場の門弟、伝次郎が益川を討つ寸前、中村に止められ益川は捕まる。ことを狙ったのは冬だった。ことには冬が捕まったことを話していない。
 中村は伝次郎に形が変わるが奉行所に帰ってこないかという。もったいない。伝次郎は船頭が気に入っているという。音松にすまないと泣く伝次郎。

0 件のコメント:

コメントを投稿