2022年11月11日金曜日

猫弁② 猫弁と透明人間

猫弁② 猫弁と透明人間  大山淳子

 百瀬太郎の弁護士事務所に杉山というタイハクオウム・杉山の様子を見てきて欲しい。というメールがきた。透明人間からだ。
 杉山は、天気予報士・山田とテレビ出演していたが、映画「どついたるねん」の言葉を覚え大阪弁で喋るため山田は、世話を頼んだ会沢に押し付けていた。会沢は杉山をもてあましているため引き取ってきた。杉山は、キャットタワーの最上段を自分の居場所としている。透明人間から百万円入る。最終的には透明人間に杉山を引き取って貰おうと考えている。
 透明人間・沢村透明は、十才の時、同級生が屋上から飛び降りたのが、自分の言った「臭い」の所為だと思い、言葉を発しなくなり、引き籠りになった。本読みに明け暮れ二十才の時、一生分の勇気を出して司法試験を受けた。合格したが研修所には行けなかった。トップ成績で受かったのに研修所に来ない沢村の存在を知った落ちこぼれどうにか弁護士になった二見は、沢村に会った。沢村は二見のゴーストになり家から独立した。訴状書き、裁判のシナリオも何パターンか作る。青山に事務所を持つ二見は、テレビで売れっ子で法律王子と呼ばれた。
 沢村は、夜の公園で遊ぶ母子を知った。夫は入院中で病院と争っていた。二見が持ってきたのが、母子の医療訴訟だった。手術後の意識が戻らない。病院側だった。降りたいが降りられない。沢村は母子を助けるためデーターの改竄をした。ハッキングだった。

 百瀬は大学教授をしている同級生・寺本から、赤井がウエルカムから誘われているが百瀬の事務所に行きたいと言っているどうしたものかと相談を受ける。百瀬と話をし、寺本は百瀬になりたかったら、クビになるまでウエルカムにいろと、言うことにする。
 後日、寺本がウエルカムは赤井から二見に替えたと聞いた。二見に医療訴訟を回してうまくいったらという話しのようだ。百瀬は医療訴訟を調べる。原告側の弁護士に会う。西田幾太郎から資料がきていた。改竄されていた。ゴーストをかって出た。西田幾太郎は透明人間だと思った。

 百瀬は沢村にたどり着いた。杉山を持って行く。透明人間であり西田幾太郎でしょう。改竄は直したと言う百瀬を、毒で殺そうとした。飛び込んで来た二見が、裁判で負け、原告側のシナリオも沢村が書いただろうと言い、言いたいことを言って怒って出て行く。
 百瀬は、よくある点滴時に空気が入り、田部井が、心房中隔欠損症であったため小さい脳梗塞が出来ていることを見付けた。状況証拠で刑事裁判は無理だが民事裁判では病院側の過失が認められた。賠償額は適当で病院側は控訴しない。沢村はコーヒーを飲もうとした百瀬のカップを払いのけた。百瀬は割れたカップをきれいにかたずけた。
 杉山は沢村に渡された。
 後日、百瀬は透明人間から、大阪弁で研修所に通うことにした。資格が取れれば青山で働らこうと思てる。というメールを受け取る。
 
 百瀬太郎と大福亜子は、婚約したと言いながら喫茶店での初デートをする。
 二度目は百瀬が濡れているため外でお弁当を食べることになった。百瀬の過去を聞く。
 高校に行かず、大学の生活費を稼ぐためにパチンコ店の住み込みを三年間。同級生の高校生の家庭教師をしながら高校の勉強をし、大検を受けた。その高校生が女子と聞いて亜子は機嫌が悪くなる。東大に受かって今のアパートに入った。
 世田谷猫屋敷事件の被告・黒岩サチ江が亡くなった。行くたびに増えていた手作りの猫は三十七匹あった。だんだん上手になっている。一匹貰い後は棺に入れる。後日、作ったのは亜子だと知る。
 獣医師・まことから亜子の写真を受け取った。百瀬はポケットに入れる。
 百瀬は事件絡みの男に暴行され、病院で看護婦になった、パチンコ店の娘・沙織と再会した。父親は亡くなり、母親は出て行った。沙織は百瀬の真似をした。住み込みで看護学校に通わせてくれる病院で勉強し、看護婦になった。結婚し、子供もいる。
 亜子の同僚・寿春美の助言で、百瀬を両親に合わす。百瀬の戸籍に父親はいない。母親とは7才で別れた。母親が子供をすてたのか、うちの娘との交際は認めん!と言われてしまう。

 田部井家は陽子の実家に移った。田部井耕平はひまわりを見た。

 
 

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