空也十番勝負七 風に訊け 佐伯泰英
空也は、福江島から船に乗り込み長州藩の城下町に降り立った。町の道場を訪れると、図らずも藩主派と家老派による毛利家のお家騒動に巻き込まれる。
家老派との因縁があることに気付き、藩主派に力をかすことにした。
長州藩は長崎会所の交易船を襲い積み荷を奪っていた。三度目の襲撃で空也が乗り込み萩藩の家臣・菊池成宗の提案でイスパニアの剣術家と勝負した。菊池も死んだ。二度長崎会所の交易船を襲い、積まれていた品々を強奪、京にて販売、莫大な利益をあげていた。長崎会所は三度目に長崎奉行所も乗り込み取り締まった。毛利藩は被害の償いを請求されている。海賊行為を公儀も承知。
空也は若い、下士が集まった「長門組」と一緒に家老一派が隠れ家にしている寺に住む浪人たちを蹴散らした。
国家老は切腹した。
小姓・峰村正巳が総大将の長門組に三百石が与えられ藩主直属の直目付となった。
浜中屋の財産は藩が没収した。家老の屋敷から何万両も見付けた。長崎会所に支払う金が出来た。
空也の便りを速水は上様に直接見せる。
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