めおと相談屋奮闘記殴⑨ 新しい光 野口卓
二つの面 将棋会所に来る房右衛門が、他所の夫婦の喧嘩の仲裁をしてお多福の顔のことで喧嘩したはなし。お互いがお多福とひょっとこのお面を付けて謝る。
柳風の紹介で初めての人・千足が席亭・信吾に挑戦する。接戦で信吾が勝つ。信吾は二度目の挑戦を受ける。甚兵衛と桝屋良作は、席亭はいつも僅差を凌いで勝つのだと言う。千足は三局対局料を払って帰った。
相談箱に、 知らぬがホトケ と書かれた紙が入っていた。
日を置いて、イワシの頭も信心から と書かれた紙が入った。
また、日を置いて ヨタカハアサガタカタガツク と書かれた紙が入っていた。
飼い犬・波の上に、大福で箱の番を頼んだ。
ヨタカが殺された。
待つ仕事 相談箱に 美晴と金太がくっついた と書かれた紙が入っていた。
遊び仲間の名前を入れ、囃し立てる子どもの遊び歌だった。
マンジュウを喰ってみるか と書かれていた。別の相談箱に 采女原にも風情あり と書かれた紙が入っていた。
千三屋万八から相談の呼び出しがあった。相談内容を言わない万八に、信吾は、もう万八は答えを出している。なかなか踏み出せない。だから誰かに背を押して貰いたいのでしょう。間違っていません。自分を信じて進めなさい。と言った。万八は前向きに生きていけば、壁を乗り越えられると分ったと迷いが無くなって帰った。
手妻使い 船饅頭が殺された。采女原では無かったが、マムシと呼ばれる権六親分に連絡した。権六は奉行所に挑戦していると言う。権六は采女原を見張った。西側で喧嘩が始まり、東側でヨタカが殺された。
伝言箱に紙を入れようとした男に、波の上が吠えた。 骨折り損のくたびれ儲け と書かれていた。頼まれた男だった。今度頼まれたら、猛犬が見張っているから断ると言えと教えた。
万八・本名・百一の父親・伊勢谷百兵衛が礼にきた。信吾が人の心を自在に操る手妻使いではないかと不安だった。百一を信じさせ高い物を売りつける心配だったと言う。会って話して安心して十両を置いて帰った。
禍副の縄 旗本の二・三男の三人組の二人が遊びに来る。坂下が、ずーと格上の旗本に婿養子が決まったと話しに来た。
坂下の養子話が壊れたと連絡してくる。
波の上が吠えまくる。黒い大犬を連れた者が伝言箱に紙を入れに来た。 雌雄を決するときが来た と書いてあった。
坂下家には黒犬がいた。坂下の養子先だった家に、坂下の讒言をしたのは町奉行所の人間だった。其の所為で坂下養子話が反故にされた。その人間を突き止められず坂下は町奉行所に喧嘩を吹っかけた。自暴自棄になったのだ。
信吾は、二人に町方が手ぐすね引いて待っている。自重するようにと坂下に伝えて貰う。坂下は自裁した。
波乃の姉・花江に子どもが産まれた。元太郎と名付けられた。
波乃の胎にも子どもが宿った。
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