2022年5月17日火曜日

風烈廻り与力・青柳剣一郎56

 風烈廻り与力・青柳剣一郎56 隠し絵

 青柳剣一郎は「馬と猪に目をむけるように」と錦絵を託された。そこには黄金の茶釜を囲む羽織姿の竜、頬被りをした猿など十二支の動物が描かれていた。直後、男は姿を晦ます。

 名前に馬、猪、寅が名に付く男が殺された。五年前、盗品扱いで闕所になり、流罪になった大和屋辰五郎、番頭・馬之助、手代・亥之助、下男・寅次。武士・鳥海甲斐守、家老・犬山喜兵衛、家臣・鼠顔の男・川下和之進。骨董品盗みが得意な・巳之助と猿の久助、畳職人の丑松、居酒屋「うさぎ」の女将は辰五郎の妾。と判明。辰五郎は流島先で亡くなった。隠し金の取り合いが始まったのではないか。

 剣一郎は、旗本・大貫佐賀守に盗まれた茶わん「芝夢」を、次の茶会までに取り返して欲しいと頼まれる。
 茶わんは無役の大貫が老中に差し上げ役を得ようとしていた。
 
 大和屋の隠し金は鳥海が預かり、役を得るため老中に差し出していた。預かっていることを知っている、馬之助、亥之助、丑松を殺そうとした。丑松は殺されると思い逃げて隠れた。
寅次は殺されたと思えたが、同名の者を探しだし殺していた。寅次は鳥海家の中間だった。寅次と和之進が、殺していた。大垣の茶わんのことを知り、渡す前に盗んでいた。

 丑松を見つけ、寅次の替え玉のことを証言した。鳥海は評定所に掛けられる。大貫は茶わんを贈ることを止め、老中も茶会に出席することを見合わせた。

 

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