旋律 望月麻衣
一人娘・亜美と専業主婦として過ごす西沢円香31才。楽しみは、毎朝、端正 な顔立ちの高校生とすれ違うことだった。
気になっていた高校生・広瀬楓と言葉を交わすようになる。円香は、楓から英語を教わり、楓にピアノを教えるようになる。
夫・和馬と、元同僚・美華との裏切りを知り、離婚するつもりで荷物を整理する。楓が現れ、亜美と生まれてくる子のためにも、和馬と話し合うべきだと諭す。いつでも良い子で正論を吐く楓に、もっと我が侭に生きていいのよと言う円香。我が侭に生きても言ってはいけない言葉があると言い楓は帰る。
謝る和馬に、同じようなことがあれば終わりにすると告げる。
和馬は円香が亜美を連れて一人で生きることを選ぶと思わなかった。しがみついてくると思っていた。円香と亜美を失う現実に恐怖を感じた。一番大切なものが何か分かった。
美華に別れ言った。美華は人前でなりふり構わず何度もしがみつく。泣き叫ぶ美華を同僚が抑えた。
和馬は、不倫騒動が原因で本社のエリート社員が地方支店からの出直しとなった。
庭付きの一戸建て住宅は人に貸すことにした。
美華は退職した。
楓が出場するディベート大会の地区予選の会場に行く。優勝した挨拶をする楓は円香を見つけ、自分にとってディベート部がどんな存在だったかを伝える。それは円香に楓にとって円香がどんな存在かを伝えるものだった。
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