花咲家の旅 村山早紀
introduction 風早の街は古くから魔法じみた出来事や伝説が多い街だった。洋館の花咲家の人々が遠い昔から当たり前の人とはどこか違うとささやかれる畏怖の対象だった。
浜辺にて 千草苑のショウケースの冷蔵庫が壊れ、修理の間店を休む。木太郎は新婚旅行で行った宮崎に行く。妻・琴絵の思い出にどっぷりつかった。
茸の家 小雪はベランダからトラックの荷台に落ち知らない山奥の町に連れてこられた。家の方向は分かる。小雪はまっすぐ帰る。山の中でおばあさんと猫が暮す一軒家を見付けた。食事を貰い休ませて貰う。猫は名前は丸子。丸子は宇宙人だった。たまたま事故でたどり着いた所で魂が乗り移れる体が猫だった。無理して猫のままおばあちゃんと暮しているので、おばあちゃんが生きているあいだは頑張っていきていると話す。
次の日、頑張って歩いていると、探してくれていたいた桂が見付けてくれた。小雪は一軒の世話になった家のことを話すが、桂にはつたわらなかった。
潮騒浪漫 桂は父・草太郎から留学先での話を聞く。教授と北欧の研究に行った時、立派なボートに係留された手漕ぎボートに乗っている時下流に流されオールも失った。流され気付いた時、岸に打ち上げられ、足に怪我をし、傍に壊れたボートがあった。
スープを飲ませてくれ熱がある自分を介抱してくれた少女は女神だと思った。少女はこのままでは殺されると言い逃げ道を教えてくれた。逃げる前に彼らの仕事を見に行く。彼等はマリファナを作っていた。草太郎は逃げた。ノーターボートの所まで行く前に追いつかれそうだ。助けてくれたのは昆布だった。モーターボートを人がいる浜辺まで連れて行ってもらった。警察に連絡した。森の中の大麻草は燃やされた。
草太郎の若い頃のお話です。
鎮守の森 りら子は大学受験に失敗し、家にいた。花咲家の遠い親戚の花咲楠夫さんに会いに行きました。山越えの半ばにある休憩所で、花咲木太郎の孫・父草太郎に聞いて来ましたと呼びかける。カメラで賞を貰い別れていた妻子に会いにここまで来て、今晩の大雨で山が崩れ人里に被害が出ると楠の子供たちが泣いていた。下の町は妻子が住む故郷だった。
楠夫が力を出し祈り、楠の根が土を掴み土砂を食い止めた。彼は鎮守の森の一部となり樹木として生きていた。昔、草太郎は楠夫に会い帰った。
りら子は妻子に会いに行った。アルバムという喫茶店。楠夫が賞を貰った少女がカメラで写真をとっている写真、と少女が、写真を撮っている父を写した写真が掛けてあった。
店内の植物がりら子に語りかける。この家のお父さんは山の神様になった。お父さんがいなくなった代わりに私たちがこの喫茶店を守る。ずーとそうしてきたよ。大丈夫だよ。と
もう一度鎮守の森に行き帰った。
空を行く羽 茉莉亜はゆすらの歌声を聞いた。ゆすらのために舞台で歌う歌を作られたというのに、ゆすらは自分に自信がなく舞台に立てない。故郷、ダムに埋没した風景、花を思い出し舞台に立つ決心をした。
Goodo Luck 桂は空港で、SOSを聞いた。電動車椅子の植物たちが先生と呼ぶ人がSOSを発進しています。喋れないようでした。桂は先生とテレパシーで会話する。母親に虐待されている少女を助けたいようだ。母親が少女を抱え階段の手すりの向こうへ放り投げそうです。先生は桂に後は頼んだと言って車椅子で突っ込みました。親子は手すりから離れたが、先生は車椅子ごと階段の下に転がり落ちた。植物が葉と蔓を伸ばし支える。ゆっくりと落ちて行った。桂は母親の虐待を訴えた。先生が呼んでいた紳士に、事情を説明した。
桂は先生に会った。桂の不思議な力を認めた。先生は私の脳は動き、心臓も動いている。指が3本動くからね、諦めるのはまだ早いと考え直していた。家を改装しようとしていた。
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