新・秋山久蔵御用控〈十一〉 残り香 藤井邦夫
出戻り 秋山久蔵の首に25両が掛けられていた。秋山の弱みを教える噂をまき、寄ってきた者を調べる。旗本内藤家が浮かぶ。離縁されて帰って来た娘は、二年前、夫が名のある壺や茶碗や名刀の偽物を作り売りさばいて、秋山が切腹に追いこまれていた。娘・浪路は尼になった。
迷い道 南町新米同心・水沢信吾は、茶道具屋「梅光堂」の女中に盗賊閻魔の鬼吉の手引きをしている。盗賊一味から抜けたいと相談を持ちかけられた。情報を聞き出すためにそのままにしておいた。梅光堂の廻りをうろつく人が増えたと盗賊に伝えると姿を消すようにと連絡があり女中は姿を消した。
和馬等は、毘沙門の万平一味を追っていた。盗み場所を梅光堂と思わせたかったのだろうか。金貸し勘三郎の家の前で捕らえた。
残り香 呉服屋越乃屋の主が殺された。女が逃げていくのを見られた。女の足取りを掴めない。容疑者は浮かばない。小普請組支配組頭が殺された。人足風の男が見られた。女が身投げをするところを止められ、二人は交換して人を殺した。
小塚原 尾張藩の侍と旗本の若侍が喧嘩する。秋山は町方の者が巻き込まれたり、刀を振り回したら捕まえるように指示した。本人たちにも捕まえると宣言している。昌平橋で斬りあいが始まった。旗本と尾張藩の家来を一人ずつ捕まえた。中心人物・藩主の甥に切腹を命じた。下屋敷から上屋敷に移動する間に乱闘事件を起こし、秋山に斬られ川に落ち溺死した。旗本の首領・本多は旅に出ようとした。小塚原で秋山に斬られた。
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