2021年10月30日土曜日

よろず相談屋繁盛記③ 

よろず相談屋繁盛記③ そりゃないよ 野口卓

 人を呪わば 宮戸屋で食事をしたひとが腹下しをしたと医者がやってきた。傘庵。瓦版が出る。岡っ引き権六が調べてくれているようだ。権六は大ぴらに出来ないようで、宮戸屋の繁盛を嫉む深田屋が医者と結託してでっちあげ金を強請るための狂言だったことを、知りあいの瓦版書き・天眼に書いて貰う。

 縁かいな 生き物と話しの出来る信吾は、甚兵衛の飼い猫・黒介に相談屋の看板に伝言箱を取り付けることを提案される。相談に来た人は、今までの相談で面白い話しを教えて欲しいというものだった。信吾は仲が悪い商家の娘と息子が恋しあった話しを作って話した。その話しが寸暇亭押夢という人によって「花江戸後日同舟」という戯作本になって売り出された。

 常に初心に 巌哲和尚の紹介でやってきた丑太郎は楽しくしゃべり、ぼんやりしていたことがくっきりと見える気がすると相談料を二分置いて帰った。

 隣はなにを  隣人が子供の声がうるさいと言ってきた。信吾は酒を持ってあいに行く。
信吾は隣の人が大変だという猫の声に起こされる。三人が刀を持って押し掛けている。信吾が蹴散らし逃げた。隣人・藤原は同僚の罠にはまり、同僚を殺害して十八年逃げていた。信吾と話してその夜居なくなった。


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