2021年10月12日火曜日

料理人季蔵捕物控㊶ 焼き天ぷら

料理人季蔵捕物控㊶ 焼き天ぷら 和田はつ子

 季蔵は北町奉行の烏谷に、呉服問屋浅岡屋の跡取り息子・元太郎が八王子で想い女・紅代と暮らしているので連れ戻して欲しいと頼まれた。 季蔵は八王子で紅代と紅代の幼なじみが心中しているところに遭遇し、元太郎を連れて江戸に戻る。季蔵は二人は殺されたのではないかと思った。

 商家の主が次々と殺される。季蔵の馴染の長崎屋五平と間違われ弟弟子が殺された。それらは殺し屋の仕業と思われた。殺し屋の元締めと思われた艾屋が殺された。五平の持ち物が傍に落ちていたので五平は捕まる。新しく商家の主になった者が集まるということで季蔵は烏谷の意向で南町の奉行宅に出張し京風料理を拵える。庭の木の根元に埋めてあった小判を掘り出した持ち帰ったようだった。集まった商人は吉川奉行夫婦にたっぷり贈答品を渡した。

 季蔵は元太郎から相談される。番頭に店を譲らなければ主と若旦那の命はないと文が届いたと。季蔵は八王子に行く。前に出会った和尚も役人も全ての人が居なかったり、違った人だったり。

 季蔵は浅岡屋の茶室の傍で聞く。浅岡屋の主人は殺され番頭が捕まり、元太郎が番頭を殺し、番頭に殺され掛けたが反撃しころしてしまったことにするつもりらしい。その場にいた鍋が殺され、秋と季蔵が踏み込み番頭は助かり元太郎は捕まった。

 元太郎は鍋から艾屋が殺し屋の元締めで殺しを頼む商家の主は、自分に直接関係のない者を頼む。元太郎は長崎屋殺しを頼む父親を見てしまったことで、自分が殺し屋も元締めになろうと考えたのだった。

 吉川は妻の咽を突き、切腹した。
 五平は解き放たれた。

0 件のコメント:

コメントを投稿