まっくら長屋騒動記 江戸の茶碗 中島要
江戸の茶碗 贋茶碗に騙された兄、別の人を騙そうとするが妹が止める。赤目勘兵衛が連れてきた永田屋八助が百両にしてくる。「江戸の茶碗」と銘々される。兄妹は店を買い戻した。
寝小便小僧 九才の定吉。夜中の便所で鬼に遭遇し、夜中に便所に行けなくなり寝小便をするようになった。馬鹿にされるのがいやで手習いに行けない。初に困ったら赤目さんに相談するよう言われた定吉は赤目に相談する。林仙時では礼金、墨代、半紙全ていらない、全て和尚の持ち出しだった。赤目は見つけた般若の面で和尚が霞小僧だと見抜く。定吉も知るが和尚を許す。
遺言 山城屋の亡くなった新造の遺言で赤目勘兵衛は月に一両貰っている。放蕩息子の栄太郎は近江屋の年上の娘と結婚させられるのがいやで娘が結婚できないようにしてくれと頼みに来る。赤目は栄太郎を殺しに来る。山城屋の主人の遺言は山城屋の先行きを見守り、店が傾いた時には災いの根を絶って欲しいということだった。今まで内儀に命を護ってくれと言われていたから我慢していたが、断ってきたからきたから遠慮が無くなった。先代の遺言を果たすと言う。一閃され元結を切られた。栄太郎は近江屋の娘と一緒になることにした。
真眼 十五年前、掛け取りの五十両を殴られ奪われ目が見えなくなった梅次郎は按摩をしている。お人よしが売り物だ。長屋のくず拾い彦兵衛が大店三河屋の隠居だと分かった。彦兵衛は梅次郎に優しい。医者を紹介してくれ医者代を持ち目を治してくれた。目が見えるようになった梅次郎は昔の泥棒は彦兵衛ではないかと疑る。逢いに行ったとき彦兵衛は亡くなっていた。泥棒の鼻の脇にほくろがあった。彦兵衛は確かめようとしたが目は開かなかった。つむったまま彦兵衛の笑顔が見える気がした。
嫁入り問答 相手が馬鹿だから嫁に行くのはいやどという湊屋の娘・花。尼になると言う。赤目の知りあいの尼僧に頼み相手の弥太郎と問答をすることになった。尼になるよりも自分の言いなりになる亭主と一緒になった方が得だと気付いたようだ。花は弥太郎と一緒になることを決めた。
男と女の間 定吉は喧嘩ばかりする赤目と母親を心配している。和尚に母親の再婚を言われ赤目が父親になるのはいやだ。と思う。
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